升たかさんの扁壺

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西麻布 桃居 2007年12月

升たかさんの扁壺です。へんこと読みます。胴が扁平な壺のことです。この壺は、陶胎漆器といって陶土を下地にして上に漆を施してあります。ご自身では「漆陶」と言っておられました。升さんの作ってこられた陶器は、中東やアジアのような異国情緒のある色使いや絵を描いたものが印象的ですが、この「漆陶」の壺は、むしろ韓国や中国の古い日常品の素朴で質素な風情があります。自分のイメージする黒がなかなか陶器で出せず、漆による手法によってようやくそれを実現されたそうです。数回の焼成の後、更に何度もの漆の焼き付けを行う手間のかかる工程を経てこの色を出されています。元々イラストレーターをしておられ、50歳にして初めて陶芸に触れ、今に至っています。後発であることへのあせりはなく、年齢による境界もなく新たなものへチャレンジされています。「金魚鉢の中の金魚は、若い金魚も年老いた金魚も、同じ水の中で生きているのだから、自分たちも歳を決めつけずに生きて行けばいい。」そう話す升さんの前向きなお気持ちがとても印象的でした。

# by sora_hikari | 2008-01-28 20:05 | 升たかさん

宝箱

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古い金属の箱。装飾された外見が宝箱のように見えます。

# by sora_hikari | 2008-01-26 18:40 | 古いもの

野口淳さんの楕円台皿

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吾妻橋 土庵 2007年12月

瀬戸で制作されている野口淳さんの楕円型の台付き皿です。長さは30センチぐらいあります。写真だと焼締めのような色合いに見えますが、実際には鉄分を含んだ化粧土を掛けてこのような色を出されているそうです。表面には布目を付けてあります。縁は少し高めに曲げた立ち上がりで盛り付け部は深さがあります。底には台座が付きでテーブルに置くと少し浮かんだ感じで、大きさや色合いの割に重々しくなく軽い感じがします。野口さんの器は炭化焼成した刷毛目の器など渋めのものが特徴的ですが、このような土味を活かした新作もまた料理映えのする器になりそうです。

# by sora_hikari | 2008-01-25 21:31 | 野口淳さん

三笘修さんの飴釉リム皿

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神楽坂 ラ・ロンダジル 2007年12月

昨年ロンダジルさんで行われた三笘修さんの個展の際の飴釉のリム皿です。30センチぐらいの大きさです。三笘さんの飴釉のうつわは今回はじめて拝見しました。厚めに掛った釉薬によって、こっくりとした深い色になっています。光の当たり方で、土に含まれる石英質の欠片が所々、粒になって反射します。形はフラットなリム皿。釉薬の厚みのせいかエッジや面の角は少し円やかになっています。飴色のうつわは、ややもするとぼってりした量産品のような様相になりがちですが、これは形にしっかりと溶け込んで三笘さんならではの色合いになっていると思います。

# by sora_hikari | 2008-01-24 21:12 | 三笘修さん

古いトランプ

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古いトランプ。かつて誰かが興じたであろうトランプも時間を経て落ち着いた色合いに。絵や柄が異国風情で味があり、紙もいい質感に変化しまています。

# by sora_hikari | 2008-01-23 20:56 | 古いもの