松村英治 展 自然色のうつわ 開催のお知らせ

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7月14日(土)~24日(火)に開催する「松村英治 自然色のうつわ」展のお知らせです。松村さんは愛知県阿久比町(あぐい)に工房を構えています。日本六古窯の一つである常滑(とこなめ)に近い土地でありながら、焼き物の町の雰囲気が全くない荒涼とした場所。ご本人曰く、映画バクダットカフェに出てくる砂漠の風景に重なるイメージだそうです。こういう場所を選ぶところに、松村さんらしい自恃(じじ)の気概が表れているように思います。大学時代は彫刻を専攻しますがアジアの旅を経て、卒業後は常滑で陶芸の道を選びます。松村さんを作家として知らしめたのは、すべすべした焼〆(やきしめ)。通常、粗い表面に成り易い焼〆を、松村さんはガス窯で焼成を重ねるごとに手で磨き上げ、窯変(ようへん)の魅力と手触りの滑らかさを両立させました。薪窯(まきがま)を重視する焼〆の器づくりの概念に囚われずに独自に創り出した成果です。近年は、さらに作風にも幅が生まれ、灰釉(かいゆう)、緑釉(りょくゆう)、飴釉(あめゆう)の器も作っています。精緻に作り上げる焼〆に対して、釉(くすり)ものは伸びやかなろくろと、変化ある色の深みが魅力的です。いずれの器にも共通するのは日常性。飾らず朴訥とした料理映えのする器。本展では、そんな器を「自然色」という言葉でまとめてめみました。焼〆も釉薬の器も大地から受け継いだ天然な色合いであると共に、人々の暮らしに溶け込む自然体な器の景色を重ねて表現するためです。今回は、そんな食器とともに普段の展示会では見られない直径1メートル近くある大きな水鉢も並びます。本格的な夏を迎えるこの時期に、力強くそして滋味あふれる松村さんの器をご堪能いただければ幸いです。 うつわノート店主

松村英治プロフィール
1970年 熊本県生まれ
1993年 アジア遊行
1996年 パキスタン・アフガニスタン遊行
1997年 金沢美術工芸大学大学院彫刻課程修了
1999年 常滑市立陶芸研究所修了
2012年 現在、愛知県阿久比町にて制作


松村英治展  自然色のうつわ
2012年7月14日(土)~24日(火) 会期中無休
11:00~18:00
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図
作家在廊日:7月14日(土)、15日(日)

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# by sora_hikari | 2012-07-13 22:59 | 松村英治2012

Oz Zingaro @ 中野ブロードウェイ

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中野ブロードウェイ4階にあるOz Zingaro(おつ・じんがろ)に行ってきました。昨年末に大谷工作室展でプレビューされた後、準備期間を経て、先日7月8日から本格オープンになりました。ここは、現代アーチスト・村上隆さんの主宰するギャラリーです。村上さんの運営するギャラリーは、この中野ブロードウェイ内に4箇所(Hidari Zingaro、Pixiv Zingaro、Kaikai Zingaro及びOz Zingaro)、海外に2箇所(台北Zingaro、ベルリンZingaro)、さらに元麻布のヘッドクオーターオフィスの地階にあるKaikaiKiki Gallery、そして神田に6月にオープンしたGEISAI Galleryと拡張しつつあります。この中で、Oz Zingaroは、陶芸作品や骨董を扱うギャラリーになっています。村上さんの現代アーチストとしての活動は多くの方の知るところですが、陶芸や骨董にも深い造詣があり、蒐集家としても知られる存在です。それはアーチスト活動の華々しい面に比べ、とても静かで落ち着いた深さを感じる世界です。いずれも自分で出向いて作品を選んでおられます。陶芸の奇抜さを追うよりも、奥に潜む静かな内面性に目を向けているように思います。現在のOz Zingaroでは、3階で個展開催中の熊谷幸治さんの器をはじめ、小野哲平さん、村田森さん、大谷工作室、小嶋亜創さんの作品が展示販売されています。日本特有のアニメやオタク文化を海外のアートコンテクストに則して記号化したように、もしかしたら日本の工芸も同様の解釈が出来るのかもしれません。今後、どんな場としてここが発展していくのかとても楽しみです。


Oz Zingaro
12:00~19:00
住所:東京都中野区中野5−52−15 中野ブロードウェイ 4F
(通常は水曜定休)
ホームページ


# by sora_hikari | 2012-07-13 00:49 | 見て歩き

熊谷幸治 人面土器展 @ Hidari Zingaro

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中野ブロードウェイのHidari Zingaroで開催されている熊谷幸治(ゆきはる)さんの個展に行ってきました。この場所は、現代アーチスト・村上隆さんの主宰するギャラリーです。熊谷さんは、土器や土偶を作っています。本展は2010年に続き2回目となる展示会。今回は「人面土器」をテーマにしています。前回のDOGU(土偶)展()が、おどろおどろしさの様もある像だったのに対し、今回の人面土器はちょっとコミカルなファニーフェイス。見ていると微笑ましくなってきます。それらはまるで古代の人が豊穣を願ったお面や像のようです。会場の奥には高さ2メートルもある大きな土像。表情は円満に、肌には抽象文様、お腹は膨んでいて、これこそ現代地母神かもしれません。太古の時代、火を囲み、神を祭った残像が見てきます。土をテーマに、その表情をずっと追い続けている熊谷さんの作品として、これらは一度は触れる通過点のように思います。土を畏れ、そして崇める。神と人の間にあるもの。熊谷さんは、言葉で表すことよりも、きっと体感的にその存在に近づこうとしているように思える展示会でした。


熊谷幸治 人面土器展
2012年7月5日(木)~17日(火)
12:00~19:00
Hidari Zingaro (東京・中野ブロードウェイ内) ホームページ
作品リスト

トークイベント(Uストリーム配信
7月14日(土) 16:00〜17:00
7月15日(日) 15:00〜16:00

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# by sora_hikari | 2012-07-12 23:54 | 見て歩き

森岡成好 陶展 @ 熊谷守一美術館

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豊島区の熊谷守一美術館()で開催されている森岡成好(しげよし)さんの個展に行ってきました。ここは、画家・熊谷守一さんの美術館。1階、2階では熊谷守一さんの絵画や書が展示され、3階が本展の会場になっています。この場所での森岡さんの個展は1988年から続けられているそうですから、今回で25回目になるようです。会場には、南蛮焼締めをはじめ、刷毛目、長石釉、鉄釉などの器が並んでいます。どれも森岡さんらしい大らかで力のある器です。今回はさらに壁面に森岡さんの書がかけられています。こちらも森岡さんのお人柄をそのまま感じる泰然自若とした伸びやかな書です。ライフワークとして続けてきたこの場所での展示会は、熊谷守一さんという人物像と森岡さんの生きざまが重って見えてきて、器だけではない空間全体の魅力を感じます。


森岡成好 陶展
2012年7月6日(金)~15日(日)
10:30~17:30
熊谷守一美術館(豊島区千早2-27-6) ホームページ

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# by sora_hikari | 2012-07-12 23:07 | 見て歩き

常設展示:木村勲さん

現在、常設展示中です。写真は、先日入荷した埼玉県神川町で作られている木村勲さんの器です。群馬県との県境の山に囲まれた地域で、薪窯による器づくりをされています。刷毛目、粉引の土味のある器。気取らない素朴な作風が、木村さんご自身のお人柄と繋がります。

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木村勲:刷毛目鉢

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木村勲:粉引鉢

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木村勲:刷毛目鉢

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木村勲:刷毛目湯呑

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木村勲:刷毛目湯呑


これからのスケジュール
常設展示:7月06日(金)~7月10日(火) ※7/11(水)、12(木)定休日、13(金)搬入休
企画展示:7月14日(土)~7月24日(火) ※会期中無休
(松村英治展)

※詳しくは営業スケジュールをご覧ください。

ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6 (地図
11:00~18:00


# by sora_hikari | 2012-07-07 17:37 | おしらせ