坂田和實さんの本

◆ひとりよがりのものさし

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少し前のものですが、目白にある古道具坂田さんのご店主である坂田和實さんが、1999年~2003年に渡って芸術新潮に連載されたコラムを集めた本です。肩書きの多い骨董品とは違い、いわばガラクタのようなものでありながら、その中にある美しさや日常の中にある物事を読み易く深い視点で語っておられます。物を選ぶ際に、つい知識や理屈に頼りがちですが、そんなものは脱ぎ捨てて、自分なりの視点で選ぶ本質について感じさせてくれます。そんな坂田さんの現代の見立て、選択眼、考えに影響された作家さんも多いようです。

ひとりよがりのものさし
坂田和實 (著)
新潮社 (2003/11発刊)
こちらの書評がおススメです

◆素と形

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こちらも少し前のものですが、2004年に長野県の松本市美術館で行われた企画展の図録です。坂田和實さん、建築家の中村好文さん、グラフィックデザイナーの山口信博さんがセレクトした日常的な物の中から何気ない美しいものを選んだものを記録した本です。タイトルの「素と形」が表すように、主張のないシンプルな物の中にある美しさへの眼を教えてくれるように思います。

素と形
松本市美術館 (編集), NPO法人松本クラフト推進協会 (編集)
ラトルズ (2004/04発刊)

※こちらでは当時の展示会の案内が見れます
※こちらでは当時の展示の映像が見れます

# by sora_hikari | 2007-03-07 17:40 |

田鶴濱守人さんの鉄釉平皿

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東京吾妻橋 土庵さんにて 2007年2月

先日、土庵さんで行われた田鶴濱守人さんの個展の際の楕円型の平皿です。赤い鉄錆風の質感で大きさは40センチぐらいで存在感があります。一見すると焼き締めのようにも見えますが、鬼板の原土を単味で溶いて釉掛けし、冷却還元してこのような質感を出されているのだそうです。不定形な楕円とこの質感が相まって深みのある平皿になっています。季節の草花を添えて和のお料理を間を意識しながら盛り付けると、繊細で美しいだろうと思います。

# by sora_hikari | 2007-03-06 11:25 | 田鶴濱守人さん

若杉聖子さんの個展へ

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ご無沙汰しております。先週自宅のパソコンが壊れてしまい、ブログが出来ませんでした。さて、土曜日にSHIZENさんで行われている若杉聖子さんの個展に行ってきました。この個展は「はなのうつわ」と題されていて、展示されている器は、どれもお花の形をした春らしい綺麗な器ばかりです。白い磁器の花型をした器は、まぶしいぐらいに白くてかわいらしいです。泥漿鋳込み(でいしょういこみ)という方法で作られているそうですが、型からはずして焼成した後は、器の表面を丁寧にペーパーがけして、艶やかな白さを出すのだそうです。個展の期間中は、セトキョウコさんが作ったお菓子を若杉さんの器に盛り付けて頂くことが出来、とても素敵なコンビネーションのお菓子タイムを楽しむことが出来ました。

「若杉聖子 はなのうつわ展」
2007年3月3日(土)~8日(木)まで
SHIZEN(東京千駄ヶ谷)

# by sora_hikari | 2007-03-05 13:03 | 若杉聖子さん

デルフト皿

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東京目白 古道具 坂田 2007年1月

古道具坂田さんでの古いオランダのお皿です。17世紀頃のオランダデルフト地方で焼かれた半陶半磁の白い器です。完全な磁器がまだ技術的に作れなかった時代に白磁を模して錫釉をかけて作られたものだそうです。デルフトの器は江戸時代に茶陶の器として使われたものもあるようですが、このような日常雑器(いわばガラクタ)の美しさに眼を向けたのは坂田和實さんが先駆けなのだそうです。李朝中期の白磁、古伊万里初期の白磁、そしてデルフトの白などしっとりとした吸光性のある白は、日本のような柔らかな光を通した室内で暮らしてきた人々の琴線に触れるものがあるのでしょうか。西洋的な視覚による美的感覚ではなく、不完全ながら内在するものから美意識を見出す感覚は、侘び寂びなどの精神性と通ずるものがあるように思います。昨年as it isへ白の消息展を見に行ってから続いている自分の中で、何だろうと感じている白への不思議な魅力なのです。こういう白い器のもつ静けさが心を和ませてくれる今日この頃です。

# by sora_hikari | 2007-02-26 13:12 | 古いもの

内田鋼一さんの個展へ

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銀座の黒田陶苑さんで行われている内田鋼一さんの個展に行ってきました。今回は「茶を愉しむ」というテーマで茶碗を主にした作品の展示でした。内田さんの地元にある伊賀土と唐津の土をブレンドして作られたお茶碗は美しかったです。内田さんの作品はオブジェや白い器をいくつか拝見したことがあるのですが、茶碗を見るのは初めてでした。見た感じは、「うまい」といった感じです。いろいろな表現をされながらも、それぞれに独自の素材感を出すことの出来るセンスがあるから、これだけの人気を持っておられるのだろうなと思います。いずれ、もっと内田さんのまとまった作品の全容を見る機会があれば、拝見したいなと思いました。

内田鋼一 茶を愉しむ
2007年2月24日~3月1日
黒田陶苑

# by sora_hikari | 2007-02-25 03:12 | 内田鋼一さん