「田村文宏展  古瀬戸」7日目

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田村文宏展  古瀬戸」の7日目。

田村文宏さんにとって古瀬戸は取り組むべきテーマとして何年もの時間をかけきました。今回、定評のある従来品を敢えて出品せず、古瀬戸のみに絞った個展です。古典を写すことは、書と同様に臨書のような意味があります。古来の名筆に倣うことは、外形のみならずその精神性にも近づく鍛錬でもあります。一旦、自己の方法論を封印して、あらためて自身の立脚点を問う。その意気込みを感じて頂ければと思います。

会期はあと2日。10月6日17時までとなります。まだご覧頂ける展示品は十分ございますので、どうぞ実見を通してご評価頂ければ幸いです。


田村文宏展  古瀬戸
2019年9月28日(土)~10月6日(日) 
営業時間11時~18時
※最終日は17時迄
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6 地図

プロフィール
1978年 愛知県岡崎市生まれ
2000年 東南アジア・インドへ遊学     
2004年 瀬戸窯業高等学校陶芸専攻科卒業
2005年と06年 ホンジュラス共和国にて窯業サポート
2010年と12年と14年 カンボジアにて窯造りの手伝い
2019年 現在、愛知県岡崎市で制作

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# by sora_hikari | 2019-10-04 17:38 | 田村文宏展2019

「田村文宏展  古瀬戸」6日目

田村文宏展  古瀬戸」の6日目。

灰釉折縁鉢、灰釉大皿、灰釉台皿、灰釉片口鉢、灰釉おろし皿。

猿投窯と古瀬戸が交じり合う古瀬戸初期の風合いを活かした食器類です。猿投と古瀬戸がまだ一緒の窯で焼かれていた頃で施釉も明瞭ではありませんが、それがかえって侘びた印象を与えます。ぐっと堪えた渋さが料理を引き立てることでしょう。古瀬戸も後期になるともっとはっきりとした釉調になり、食器としての機能性を増していき、やがて「せともの」と言えば食器の代名詞になるほど全国を席捲する一大産地に発展していきます。田村さんのこれらは、その初源とも言える姿をしており、この飾らない寡黙な素朴さが魅力的なのです。

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田村文宏展  古瀬戸
2019年9月28日(土)~10月6日(日) 
営業時間11時~18時 
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6 地図

プロフィール
1978年 愛知県岡崎市生まれ
2000年 東南アジア・インドへ遊学     
2004年 瀬戸窯業高等学校陶芸専攻科卒業
2005年と06年 ホンジュラス共和国にて窯業サポート
2010年と12年と14年 カンボジアにて窯造りの手伝い
2019年 現在、愛知県岡崎市で制作

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# by sora_hikari | 2019-10-03 17:43 | 田村文宏展2019

「田村文宏展  古瀬戸」5日目

田村文宏展  古瀬戸」の5日目。

灰釉画花瓶子、灰釉仏花瓶、灰釉蓋付壺。

中世の焼き物の中でも古瀬戸は特異です。当時高級品であった中国陶磁器に倣った瓶子や仏具など、他産地の民具とは違った様式的な形状をしており、鎌倉の武士階級に向けた祭祀など特殊需要に応じたものでした。そのせいでしょうか、武家の厳しさと妖しさが伴います。鎌倉ですから平家の雅びさではなく、源氏の質実剛健な印象で、暗い床の間に枯れすすきなど閑寂の景色が似合います。黒澤明の蜘蛛の巣城のセットに設えてありそうな隠微で、そして峻厳な姿。田村さんの古瀬戸にはそういう魅力を感じるのです。

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田村文宏展  古瀬戸
2019年9月28日(土)~10月6日(日) 
営業時間11時~18時 
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6 地図

プロフィール
1978年 愛知県岡崎市生まれ
2000年 東南アジア・インドへ遊学     
2004年 瀬戸窯業高等学校陶芸専攻科卒業
2005年と06年 ホンジュラス共和国にて窯業サポート
2010年と12年と14年 カンボジアにて窯造りの手伝い
2019年 現在、愛知県岡崎市で制作

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# by sora_hikari | 2019-10-02 18:37 | 田村文宏展2019

「田村文宏展  古瀬戸」4日目

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田村文宏展  古瀬戸」の4日目。

鉄釉画花瓶子。


田村文宏展  古瀬戸
2019年9月28日(土)~10月6日(日) 
営業時間11時~18時 
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6 地図

プロフィール
1978年 愛知県岡崎市生まれ
2000年 東南アジア・インドへ遊学     
2004年 瀬戸窯業高等学校陶芸専攻科卒業
2005年と06年 ホンジュラス共和国にて窯業サポート
2010年と12年と14年 カンボジアにて窯造りの手伝い
2019年 現在、愛知県岡崎市で制作

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# by sora_hikari | 2019-10-01 22:45 | 田村文宏展2019

「田村文宏展  古瀬戸」3日目

田村文宏展  古瀬戸」の3日目。

灰釉瓶子と灰釉手付水注。どちらも古瀬戸前期の器を本歌とする写しです。

私見になりますが、意外に思うのは古瀬戸に取り組む現代作家が少ないことです。古唐津や古備前など他の窯業地では多くの作家が古典に近づく器を作っているのに比べて、日本の中でも有数のやきもの産地である瀬戸で古瀬戸を手掛ける作り手をあまり多く知りません。古瀬戸よりも美濃桃山陶(志野・黄瀬戸・瀬戸黒・織部)や天目茶碗の作家の方が多いように思います。

これは市場的価値、つまり茶陶の美濃や天目に比べて古瀬戸がその位置づけにないために経済価値が伴いづらいこと。あるいは江戸・明治以降の民陶や量産器で潤った産地としての流れ、あるいは永仁の壺事件以来のトラウマなど。明確な根拠はないものの何故だろうと想像を巡らせてしまいます。

しかし古瀬戸をあらためて知ると、それは施釉陶器の出発点であり、さらに桃山陶の原点でもあり、日本の焼き物の中でも屈指の品格を備えた器であると思います。田村さんは瀬戸の窯業学校で学んだものの居住地は瀬戸市から少し離れた岡崎市です。むしろ中心地で産地の影響を受けないゆえに、古瀬戸の本来の魅力に気づき易かったのかもしれません。今回、田村さんの「古瀬戸」を通してあらためてこの良さを皆様にも感じて頂けることを願っております。

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田村文宏展  古瀬戸
2019年9月28日(土)~10月6日(日) 
営業時間11時~18時 
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6 地図

プロフィール
1978年 愛知県岡崎市生まれ
2000年 東南アジア・インドへ遊学     
2004年 瀬戸窯業高等学校陶芸専攻科卒業
2005年と06年 ホンジュラス共和国にて窯業サポート
2010年と12年と14年 カンボジアにて窯造りの手伝い
2019年 現在、愛知県岡崎市で制作

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# by sora_hikari | 2019-09-30 18:30 | 田村文宏展2019