うつわノート:森岡成好2017
2017-10-01T18:15:17+09:00
sora_hikari
埼玉県川越市のギャラリーうつわノートのブログです。器のことを中心にご案内しています。
Excite Blog
「 森岡成好 茶碗展 」 ありがとうございました
http://utsuwanote.exblog.jp/25762203/
2017-10-01T18:15:16+09:00
2017-10-01T18:15:17+09:00
2017-09-29T15:33:19+09:00
sora_hikari
森岡成好2017
「 森岡成好 茶碗展 」は本日終了しました。ご来店頂きました皆様に厚く御礼申し上げます。
森岡さんは若い頃から山登りが好きでヒマラヤまで走破したこともある方ですが、山の頂上を目指すことよりも、その道程や周辺を散策して山全体を楽しみたいとおっしゃいます。頂点を突き詰めるのではなく、もの事を大きく捉えることを大切にされている森岡さんらしいお言葉です。
森岡さんの茶碗はお茶を喫するだけでなく、「わん」としてお酒でもお料理でも、用途を限定せずにご利用頂ければと思います。茶陶に執心し過ぎると本質を逸脱することもあります。境界を曖昧にして、その物の持つ全体的な味わいを感じ取れたとき、森岡さんの茶碗と通じ合えるのではないでしょうか。引き渡されたその先は、どうぞご自身でその意味を繋げて頂ければと思います。
多くの出会いが生まれたことに感謝致します。ありがとうございました。
これからの営業案内
10/2(月)~6(金) 搬出・設営休み
10/7(土)~15(日) 梶原靖元・豊増一雄二人展 会期中無休
10/16(月)~20(金) 搬出・設営休み
10/21(土)~29(日) 山田洋次展 会期中無休
営業カレンダーはこちら
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6 (地図)
営業時間:11時~18時
049-298-8715
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「 森岡成好 茶碗展 」 基本
http://utsuwanote.exblog.jp/25761819/
2017-09-30T17:31:00+09:00
2017-09-30T17:49:57+09:00
2017-09-29T14:32:28+09:00
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森岡成好2017
作る現場に行くと、いろいろ腑に落ちることが多いです。何故それが生れてきたのか。思っていた通りの時もあれば、意外なこともある。人と物が繋がっていく実感が良いですね。骨董とはまた違う、現世の作家さんならではの面白さだと思います。
和歌山県の高野山の麓にある森岡さんの自宅を訪ねると、いつもそのスケールに圧倒される訳ですが、一方で基本に忠実であり続ける生き方に大いに感化されます。
毎日朝早く起きて夕方まで仕事をする。三食の食事をおこたらず、季節ごとの素材を使って料理をする。山や海の恵みを大切にし、手間を惜しまず出汁をとる。複雑に加工された料理や菓子よりも、素材を素直に生かした単純な料理が一番美味しい。毎晩の晩酌は怠らない。本を読み、学び、山を歩き、鳥の声を聞く。多くの人が集い、語り、笑い、歌う。
暮らしの一環の中に器づくりがある。原土を掘って薪で焼く。素材が肝心。難しいことはしない。愚直な経験の積み重ね。昔から脈々と人の営みの中にあった仕事。無理のない循環。継続すること。等身大の器。実践こそ言葉。飾らないお人柄。そういう器には嘘が入らない。
複雑化した社会構造の中にいると、当たり前の事がなかなか実践出来ないものです。「なんのために生きてるの?」と問われているようで、心の奥に刺さります。自己の悔恨でもあり、心の沐浴でもある。そういう文脈のなかで森岡さんの器の意味を感じるのです。
森岡成好さんの日常を綴ったブログ
https://shige-yuri.net/
森岡成好 茶碗展
2017年9月23日(土)~10月1日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図
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森岡成好 略歴
1948年 奈良県生まれ
1970年 米国で映画製作技術を学ぶ
1973年 和歌山県天野に築窯
1991年 ネパールヒマラヤに登頂
2017年 現在、和歌山県かつらぎ町にて制作
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「 森岡成好 茶碗展 」 自由律
http://utsuwanote.exblog.jp/25753600/
2017-09-28T18:00:00+09:00
2017-09-28T17:21:46+09:00
2017-09-28T16:55:41+09:00
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森岡成好2017
例えば約束事のなかにある茶道具が定型化された十七音で詠む俳句とするならば、森岡さんの茶碗は山頭火の俳句のように囚われない自由律の魅力があります。形式の中で心の場景を表す方法もあれば、形に拘らずに心を解き放つ道具の在り方もあるでしょう。どちらも等価に受け入れたいものです。
森岡成好 茶碗展
2017年9月23日(土)~10月1日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図
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森岡成好 略歴
1948年 奈良県生まれ
1970年 米国で映画製作技術を学ぶ
1973年 和歌山県天野に築窯
1991年 ネパールヒマラヤに登頂
2017年 現在、和歌山県かつらぎ町にて制作
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「 森岡成好 茶碗展 」 重み
http://utsuwanote.exblog.jp/25741275/
2017-09-27T18:37:00+09:00
2017-09-27T23:55:47+09:00
2017-09-27T15:14:53+09:00
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森岡成好2017
森岡さんの茶碗の魅力は「焼き抜いた」結果に生れる芯の強さです。主とする南蛮焼締めは10日間をかけ、約30トンの薪を使います。ひと窯に入るのは6000点以上。蛇窯(鉄砲窯)と呼ばれる直炎式の穴窯から発する熱量によって土は芯から焼き抜かれます。その熱に原土、自然灰、形状、設置場所の変数が加わる事で個々の表情が生み出されるのです。軽やかな器が全盛の時代にあって、野趣に富む器。茶碗としての手取りを気になさる方もいらっしゃいますが、むしろその重量感こそが森岡さんのレゾンデートルであるとご説明しております。人物や装置ともにスケールが大きいからこそ手に出来る「重み」には説得力があるのです。
森岡成好 茶碗展
2017年9月23日(土)~10月1日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図
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森岡成好 略歴
1948年 奈良県生まれ
1970年 米国で映画製作技術を学ぶ
1973年 和歌山県天野に築窯
1991年 ネパールヒマラヤに登頂
2017年 現在、和歌山県かつらぎ町にて制作
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「 森岡成好 茶碗展 」 幅
http://utsuwanote.exblog.jp/25730148/
2017-09-26T21:37:00+09:00
2017-09-27T15:12:05+09:00
2017-09-26T16:44:31+09:00
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森岡成好2017
名物となる茶道具は渡来(中国・朝鮮・東南アジア等)のものも多く、後天的に価値を与えられました。井戸、青磁、天目、南蛮など、それぞれの国で別目的で作られた道具は、茶人が見立てる以前の姿には、本来いろいろな幅があったはずです。
日本に入ってきたごく一部のもの、それを格付した価値基準が茶道具の美しさとして成立しています。観念的な美の基準だけでなく、それが高額で流通するという経済価値も伴って特殊な存在になったのだと思います。そのような基準を踏まえて、陶芸家が意図的に茶人好みに合せて作る茶碗の在り方は分かり易くはあるけれど、視野の狭い範囲で終始する危険性もあります。
森岡さんの茶碗を見るとき、そのような格付けされる以前の庶民の暮らしの現場に転がっていた道具のように、外連味のない自由さがあると思います。見方を変えれば玉石混合の未定義な状態かもしれません。ゆえに、その中から自分だけの一碗を選ぶ行為は、かつて茶人が行ったの同じように、自らの眼を信じて、自身の美意識を発見することにも繋がるのではないかと思っています。
森岡成好 茶碗展
2017年9月23日(土)~10月1日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図
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森岡成好 略歴
1948年 奈良県生まれ
1970年 米国で映画製作技術を学ぶ
1973年 和歌山県天野に築窯
1991年 ネパールヒマラヤに登頂
2017年 現在、和歌山県かつらぎ町にて制作
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「 森岡成好 茶碗展 」 対立軸
http://utsuwanote.exblog.jp/25721274/
2017-09-25T22:38:00+09:00
2017-09-25T23:03:25+09:00
2017-09-25T22:38:22+09:00
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森岡成好2017
森岡さん自ら茶碗とは名乗らずとも、今展は「茶碗」と銘打ち開催しています。茶の湯は時の権力と結びつき、日本文化をリードしてきた特殊な歴史を刻んできました。定型化され、序列化された道具の世界。その伝統、様式と比して、森岡さんの茶碗は解放的で庶民の側に座す存在です。権威と自由というステレオタイプな対立軸に置いてみて、その価値を検証することは稚拙ではありますが、その虚構の美の意味をあらためて考えてみるには良い機会かもしれません。
森岡成好 茶碗展
2017年9月23日(土)~10月1日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図
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森岡成好 略歴
1948年 奈良県生まれ
1970年 米国で映画製作技術を学ぶ
1973年 和歌山県天野に築窯
1991年 ネパールヒマラヤに登頂
2017年 現在、和歌山県かつらぎ町にて制作
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「 森岡成好 茶碗展 」 大らかなお茶
http://utsuwanote.exblog.jp/25707898/
2017-09-24T18:15:00+09:00
2017-09-24T18:16:50+09:00
2017-09-24T16:23:10+09:00
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森岡成好2017
「 森岡成好 茶碗展 」の2日目。
初日、二日目は展示品をご覧頂くと共に、森岡さんにお茶を点てて頂きました。ざっくばらんな作法ながら、森岡さんらしい開放的なお茶席になりました。夕方からは茶席から酒席へ。想定内の流れです。ご参加下さいました皆様へ御礼申し上げます。
森岡さんは本日で和歌山にお帰りになりますが、会期は10月1日(日)まで続きます。
森岡成好 茶碗展
2017年9月23日(土)~10月1日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
作家在廊日 9月23日(土)・24日(日)
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図
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森岡成好 略歴
1948年 奈良県生まれ
1970年 米国で映画製作技術を学ぶ
1973年 和歌山県天野に築窯
1991年 ネパールヒマラヤに登頂
2017年 現在、和歌山県かつらぎ町にて制作
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「 森岡成好 茶碗展 」 スタートしました
http://utsuwanote.exblog.jp/25701434/
2017-09-23T22:44:00+09:00
2017-09-29T08:33:59+09:00
2017-09-23T19:20:34+09:00
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森岡成好2017
今展の花は、金沢の奥村久美子に入れて頂きました。能登半島を3日間かけて選んだ自然の草花です。土着の美しさという点で森岡さんの作る壺と繋がっています。
紀伊上臈葛杜鵑草、猿豆
白花秋海堂、紫藤袴、秋の田村草、不如帰、糸芑
秋待草(稲)、能登あて、檜
満天星躑躅、稚児百合、赤花沢桔梗、白山菊、雁金草
吊花
森岡成好 茶碗展
2017年9月23日(土)~10月1日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
作家在廊日 9月23日(土)・24日(日)
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図
※初日・二日目は森岡成好さんがご自身でお茶を点てて下さいます。
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森岡成好 略歴
1948年 奈良県生まれ
1970年 米国で映画製作技術を学ぶ
1973年 和歌山県天野に築窯
1991年 ネパールヒマラヤに登頂
2017年 現在、和歌山県かつらぎ町にて制作
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「 森岡成好 茶碗展 」 9/23 11時より
http://utsuwanote.exblog.jp/25691603/
2017-09-22T17:48:00+09:00
2017-09-22T17:53:28+09:00
2017-09-22T16:36:43+09:00
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森岡成好2017
明日9月23日(土)11時から始まる「 森岡成好 茶碗展 」の準備が整いました。ずらりと並んだ茶碗が壮観です。展示総数300点、そのうち茶碗が約170点程になっております。明日9/23(土)、あさって9/24(日)は森岡さんが在廊致し、ご自身でお茶を点てて下さいます。どうぞこの貴重な機会にご来店下さい。
森岡成好 茶碗展
2017年9月23日(土)~10月1日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
作家在廊日 9月23日(土)・24日(日)
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図
※初日・二日目は森岡成好さんがご自身でお茶を点てて下さいます。
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森岡成好 略歴
1948年 奈良県生まれ
1970年 米国で映画製作技術を学ぶ
1973年 和歌山県天野に築窯
1991年 ネパールヒマラヤに登頂
2017年 現在、和歌山県かつらぎ町にて制作
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「 森岡成好 茶碗展 」 出品物4
http://utsuwanote.exblog.jp/25680580/
2017-09-21T21:32:00+09:00
2017-09-21T21:52:39+09:00
2017-09-21T21:32:12+09:00
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森岡成好2017
森岡成好 茶碗展
2017年9月23日(土)~10月1日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
作家在廊日 9月23日(土)・24日(日)
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図
※初日・二日目は森岡成好さんがご自身でお茶を点てて下さいます。
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森岡成好 略歴
1948年 奈良県生まれ
1970年 米国で映画製作技術を学ぶ
1973年 和歌山県天野に築窯
1991年 ネパールヒマラヤに登頂
2017年 現在、和歌山県かつらぎ町にて制作
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「 森岡成好 茶碗展 」 出品物3
http://utsuwanote.exblog.jp/25677834/
2017-09-21T14:07:47+09:00
2017-09-21T14:07:46+09:00
2017-09-21T14:07:46+09:00
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森岡成好2017
森岡成好 茶碗展
2017年9月23日(土)~10月1日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
作家在廊日 9月23日(土)・24日(日)
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図
※初日・二日目は森岡成好さんがご自身でお茶を点てて下さいます。
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森岡成好 略歴
1948年 奈良県生まれ
1970年 米国で映画製作技術を学ぶ
1973年 和歌山県天野に築窯
1991年 ネパールヒマラヤに登頂
2017年 現在、和歌山県かつらぎ町にて制作
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「 森岡成好 茶碗展 」 出品物2
http://utsuwanote.exblog.jp/25651137/
2017-09-20T17:59:38+09:00
2017-09-20T17:59:38+09:00
2017-09-19T01:02:49+09:00
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森岡成好2017
刷毛目茶碗 口径145mm 高さ 87mm
灰釉茶碗 口径 132mm 高さ 60mm
鉄砂茶碗 口径140mm 高さ 95mm
灰釉茶碗 口径 145mm 高さ 81mm
灰釉筒茶碗 口径 110mm 高さ 106mm
粉引茶碗 口径 146mm 高さ 95mm
灰釉茶碗 口径 143mm 高さ 76mm
南蛮焼〆茶碗 口径138mm 高さ70mm
灰釉茶碗 口径 140mm 高さ 82mm
森岡成好 茶碗展
2017年9月23日(土)~10月1日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
作家在廊日 9月23日(土)・24日(日)
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図
※初日・二日目は森岡成好さんがご自身でお茶を点てて下さいます。
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森岡成好 略歴
1948年 奈良県生まれ
1970年 米国で映画製作技術を学ぶ
1973年 和歌山県天野に築窯
1991年 ネパールヒマラヤに登頂
2017年 現在、和歌山県かつらぎ町にて制作
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「 森岡成好 茶碗展 」 出品物1
http://utsuwanote.exblog.jp/25650957/
2017-09-19T18:00:00+09:00
2017-09-19T17:51:37+09:00
2017-09-19T00:45:36+09:00
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森岡成好2017
写真の出品物の一部です。
南蛮焼〆茶碗 口径145mm 高さ 82mm
灰釉茶碗 口径135mm 高さ 65mm
粉引茶碗 口径132mm 高さ 92mm
引出し黒茶碗 口径125mm 高さ 87mm
八重山土焼〆茶碗 口径 117mm 高さ 83mm
鉄釉茶碗 口径 146mm 高さ 63mm
灰釉茶碗 口径 140mm 高さ 72mm
焼〆丸茶碗 口径 122mm 高さ 85mm
森岡成好 茶碗展
2017年9月23日(土)~10月1日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
作家在廊日 9月23日(土)・24日(日)
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図
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森岡成好 略歴
1948年 奈良県生まれ
1970年 米国で映画製作技術を学ぶ
1973年 和歌山県天野に築窯
1991年 ネパールヒマラヤに登頂
2017年 現在、和歌山県かつらぎ町にて制作
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「 森岡成好 茶碗展 」 開催のお知らせ
http://utsuwanote.exblog.jp/25648259/
2017-09-18T18:09:00+09:00
2017-09-18T18:28:57+09:00
2017-09-18T18:09:51+09:00
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森岡成好2017
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9月23日(土)から10月1日(日)に開催する「 森岡成好 茶碗展 」のお知らせです。
「うつわ」の美しさを語るうえで、かつて茶人が創造した美意識は偉大であり、陶芸家にとって今も「茶碗」が特別な存在であることは間違いないのですが、それを正統に受け継ぎ茶の湯の世界と繋がることを願う作り手もいれば、そこに取り巻く権威を忌避し、敢えて距離を保つ作り手も存在します。
和歌山県の高野山の麓で暮らす森岡成好さん。1948年生れの69歳。大御所といっても過言ではないご年齢ですが、尊大な態度は一切なく、日々実直に器づくりに向き合い、多くの人に慕われる大人物です。
森岡さんが焼き物を始めた1970年代頃の陶芸家が目指すべきは、崇高な茶碗が主題でした。当時、食器は「雑器」と呼ばれ、陶芸家にとって「その他」扱いだった時代です。そのような時から一般庶民が使う暮らしの器を作ってきました。代表する器は南蛮焼〆ですが、それは元々南方の名もなき工人が暮らしの器として作り続けてきたもの。これを選ぶことは即ち、陶芸界のヒエラルキーに属さず、人々の暮らしに通じる器を貫ぬく姿勢の表れなのです。
しかし茶の世界と距離を取りながらも、茶碗を作って来なかった訳ではありません。森岡さん自身、昔の茶人が見出した茶碗には大いに感化され、その美しさに近づくために長年取り組んでいます。ただ自作の発表時には敢えて茶碗とは名乗らず、単に「碗」または「わん」と称し、茶碗にも使える暮らしの器であるとしてきました。日常の中にある謙虚な美しさ。それは権威ある茶碗として取り上げられる以前の本来の姿に近いもの。特殊な流通におもねない健やかな「わん」。それが森岡さんの茶碗なのです。
斯様に森岡さんは、特段区別することなく作っている訳ですが、今回敢えて「茶碗」というタイトルで森岡さんの仕事を括る展示会を企画したく思いました。それは歴代に残る「茶碗」に通じる美的価値を有しており、また実用としても申し分のないもの。それを定型化した言葉のもとで、その意味を明らかにしてみたいと思うのです。
焼〆はもちろんのこと、灰釉、粉引、刷毛目、鉄砂の碗が、150点ほど並びます。お値段は一万円から一万八千円の範囲。森岡さんのご実績からすれば、健やかな価格帯であり、大らかな造形の魅力と共に人物そのものを表していると思います。茶碗の他には、厳選した壺、花入、皿、鉢などの器が並びます。
従来より森岡さんの器を支持されている方はもちろんですが、今回は茶の世界に通じた方、茶道具に関心のある方にも触れて頂きたく思っております。どうぞこの貴重な機会にご来店頂ければ幸いです。店主
森岡成好 略歴
1948年 奈良県生まれ
1970年 米国で映画製作技術を学ぶ
1973年 和歌山県天野に築窯
1991年 ネパールヒマラヤに登頂
2017年 現在、和歌山県かつらぎ町にて制作
森岡成好 茶碗展
2017年9月23日(土)~10月1日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
作家在廊日 9月23日(土)・24日(日)
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図
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