カテゴリ:赤木明登さん( 13 )

赤木明登 漆展 @ 桃居

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西麻布の桃居で開催されている赤木明登さんの個展に行ってきました。赤木さんは漆器作家として第一人者であり、お名前も多く知られる方ですが、そのデビューとなったのが、この桃居さんになります。塗師となるための修行時代から独立までのご自身の体験を綴られた「塗師物語」に、その経緯も記されています。そのような起点となる場であるが故に、赤木さんにとってここでの個展は、ご自身の成長過程をステップアップさせる会であり、またある意味で再確認の場でもあろうと思います。ここ数年、漆によるいろいろな試みをされ、漆板、オブジェ、沈金、蒔絵などその作風の幅も広がっています。そして今回の個展で見せて下さったのは、とても力強い作品でした。それは明治時代に丸太を削って作られた古材を使った漆器です。先の輪島の震災によって見つかったという、当時の職人が釿(ちょうな)がけをした木片。その中を刳り出して碗や盆として成形し、それを赤木さんが漆で仕上げています。無骨で粗い外形ながら、しっとりした漆が柔かくそれを包んでいます。当時作られたままの作為のない造形に赤木さんが感化されたようです。しかしその作為の無さは、周囲に溶け込むような境界の曖昧な造形とは異なり、肉感的な塊りで、力のある存在感を示しています。そういった形状に目が向くことに、従来の流れとは違った、もうひとつ深い人間味という「くどさ」が加味される魅力に時代が向きはじめた予感を受けました。


赤木明登 漆展
2011年12月9日(金)~15日(木)
桃居 (東京・西麻布) ホームページ

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by sora_hikari | 2011-12-16 00:30 | 赤木明登さん

赤木明登「漆棒」展 @ gallery yamahon

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三重県伊賀市丸柱にあるgallery yamahonで開催されている赤木明登さんの「漆棒」展を見てきました。当ギャラリーで恒例となりつつある工芸作家による立体作品展です。赤木さんは通常、用途を持った漆器を作られていますが、本展は「漆棒」という立体物です。縄文時代の石棒を写して作られたものだそうです。yamahonの広い白空間の中、壁面には漆による壁画がかかり、床に漆棒が整然と並んでいました。黒々とした色で、ぬらりとした光を受けたその棒たちは、古代の儀式で行われる呪術のような印象もありました。和室の床の間に置いてみたくなる、そんな日常と非日常を繋ぎ合せるような造形が新鮮です。時に用具の仕事を離れ、このような心の用具を提示する赤木さんの展示を楽しませて頂くことが出来ました。


赤木明登「漆棒」展
2010年11月6日~11月28日
gallery yamahon(三重県・伊賀市丸柱) ホームページ

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by sora_hikari | 2010-12-03 14:11 | 赤木明登さん

赤木明登 展 @ 工房Ikuko(倉敷)

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岡山県倉敷市の芸文館入口そばにある工房Ikukoで開催されている赤木明登さんの個展へ行ってきました。数年ぶりに開催されるというIkukoでの個展は、2階のスペース全体を使い、ここ1~2年に発表された赤木さんの新作や定番品など多くの作品を目にすることができます。例えば、今年はじめに製作されたばかりの仏手の作品や、昨年末に作られた沈金の作品、平面板の作品などの個性のある作品から、定番の漆椀、盆、プレート、カトラリーなど。また、ドイツのマルガレーテ・ヘーエ工房で制作された陶器のお皿も展示されています。赤木さんのお仕事に一挙に触れることができる贅沢な内容になっています。

※赤木さんのホームページ


赤木明登 展 ~ぬりものの世界~
2010年5月8日(土)~16日(日) ※10日は休廊
10:00~18:00 (最終日は17:00迄)
工房Ikuko (岡山県倉敷市) ホームページ

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by sora_hikari | 2010-05-09 17:15 | 赤木明登さん

赤木明登+内田鋼一 二人展 @ 桃居

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西麻布の桃居で開催されている赤木明登さんと内田鋼一さんの二人展に行ってきました。同ギャラリーで2007年に「平面」をテーマに開催された二人展()に続き、今回は「立体」が主題になっています。この二人展は、通常の器展ではなく、主題に基づいて赤木さんと内田さんが、それぞれの造形を提示する内容になっています。まず赤木さんの作品ですが、今回は漆で造られた仏の手。具体的な仏像の手をモチーフにしたものと、オリジナルで作ったものの4パターンの作品が30体展示されています。まず手の本体を作り、その上に下地となる紙や布を重ねていき、それを漆で固め、最後に中身を抜いて空洞で仕上げる、いわば張子づくりのような工程をたどる、伝統的な仏像造りの「脱活乾漆技法()」を用いているそうです。伝来の技法に新たに取り組み、赤木さんならではの緑青、剥げた金箔、根来、錆鉄などの様々な漆仕上げが施されています。それらは、仏の示す象徴的なジェスチャーである印相()でもあり、時間を経て朽ちた仏像の儚い残欠のようにも見えます。次に内田さんの作品ですが、具象や用途からは離れた抽象的なオブジェが展示されています。まず目につくのが大きな塊り。モノリスのようでもあり、太古の墓石のようにも見える無機質な物体。緑青や黒陶の仕上げられたその重量感ある存在が、赤木さんの作った仏の手の背景となり、日常の風景からその空間を切り離しています。そのような大きな作品の他に、黒陶で造られた帽子のような形をした塊り、垂直に立つ白い長方体、何かの部品のような青い小品などを作られています。赤木さんの作るリアルな実像に比して、物体の持つ存在そのものを形象化した観念性が強い作品です。今回の「立体」をテーマにした二人展は、具象と抽象コントラストのある要素と、テクスチャーで意思を表すという共通する要素が、相互に響き合った展示会になっています。


赤木明登+内田鋼一 二人展
2010年4月2日(金)~6日(火)
11:00~19:00
桃居 (東京・西麻布) ホームページ

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※参考)脱活乾漆技法の映像(サイエンスチャンネルより)


by sora_hikari | 2010-04-02 22:54 | 赤木明登さん

赤木明登さんの沈金朱塗漆皿

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西麻布 桃居 2009年12月

赤木明登さんの沈金の朱塗り漆皿です。赤木さんがフリーハンドで描いた円い線を細い鑿で彫り込み、金を埋め込んで、沈金の模様にしています。朱と繊細な線の取り合わせが綺麗です。丸い形・赤色・金色。めでたいお正月に合わせて。

by sora_hikari | 2010-01-01 11:02 | 赤木明登さん

赤木明登 漆展 @ 桃居

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西麻布の桃居で開催されている赤木明登さんの個展へ行ってきました。12月に毎年開催される恒例の展示会です。作家としてのデビューが桃居さんだったからでしょうか、毎年、ここでの展示会では今後のお仕事の起点となる新作を出品されることが多いようです。今回の個展では、定番となる漆の器に加えて、「沈金(ちんきん)」の漆器に取り組んでおられます。「沈金」とは、上塗りをした後に、その表面にノミで細い線を彫り込み、そこへ金箔やプラチナ粉を埋め込んで描く、漆器の装飾技法です。他にも「蒔絵(まきえ)」や「螺鈿(らでん)」という加飾方法が漆では知られていますが、「沈金」は漆面を彫り込むため、ひと彫りひと彫りの作業が失敗の許されない繊細なお仕事なのだそうです。今回の沈金は、そんな伝統技法に添いながらも、描かれた模様は花鳥などの具象的な伝統図ではなく、とても繊細な線で構成された抽象的な図柄になっています。ひとつは赤木さん自身がフリーハンドで描いた円弧を図柄にしたもの、もうひとつは着物柄に使われる紋様の重ね型の地となるシンプルな図柄を活かしたものです。いずれも平皿や盆などフラットな漆器の鏡面に描かれていますので、沈金の文様がより絵画的で象徴的に見えるように思いました。赤木さんの作ってこられた漆器の系譜を大まかに追えば、はじめは下地に使う和紙のテクスチャーを活かした漆器を、最近はよりプレーンでシンプルな美しさを求めた漆器をお作りなっていて、いわば日常生活の中で漆器使い促す「素の美」を求めてこられたように思います。その根底には民芸思想を起点とする他力美や無為自然な美しさへの価値観をお持ちのように思います。その流れのなかで今回敢えて「沈金」という加飾にチャレンジされたところに、この個展の一番の見所があるように思います。削ぎ落としていくこと、簡潔にしていくことは、ものの本質に近づく上で大切なことですし、清らかなことだと思います。しかし一方で人には飾る、加えることで満たされていく艶やかさへの欲求も古来からあるように思います。それはアートが構成主義と表現主義が時代ごとに繰り返すような人の理性と感情の往来なのかもしれません。それは決して相反するものではなく、表裏一体となったひとつの塊りのようにも思えます。漆の仕事をはじめた頃なら避けていたかもしれない加飾の仕事。しかし20年を経て、装飾が気になるなら、まずは受け入れて見る。そして自分なりに咀嚼してみる。そんな柔軟さを感じる今回のお仕事です。これからさらにこの解釈がどのように広がっていくのか楽しみな、そんな思いが起こる展示会だったように思います。


赤木明登 漆展
2009年12月7日(水)~12日(土)
11:00~19:00
桃居 (東京・西麻布) ホームページ

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※銀座の桜ショップで建築家の中村好文さんと赤木さんの二人展が開催されています。

好文・明登の2人3脚展
2009年12月1日(木)~13日(日)
11:30~19:00 (最終日は17:00迄)
CO GALLERY in SAKURA SHOP (東京・銀座) ホームページ

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by sora_hikari | 2009-12-07 23:20 | 赤木明登さん

赤木明登さんの漆板

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南青山 DEE'S HALL 2009年6月

赤木明登さんの漆板です。木の板に漆を塗り、表面に鉄や銅を塗って酸化させることでこのようなテクスチャーを出しているそうです。これは食器として作られた漆板ではなく、板そのものを表現した作品です。赤木さんはベースラインに普段使いのスタンダードな漆器づくりをしながら、サイドラインにこのような作品づくりにもチャレンジされています。

by sora_hikari | 2009-08-12 23:36 | 赤木明登さん

赤木明登 漆板展 @ DEE'S HALL

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南青山のDEE'S HALL(ディーズホール)で開催されている赤木明登さんの個展へ行ってきました。この個展は木の板に漆を塗った「漆板」の展示になっています。漆板といっても、通常の漆塗りの折敷や板皿などとは違い、大きな壁掛けの絵画のような漆板であったり、朽ちたような板材の漆板であったりと、一般的な用途を限定しない新しい試みのある作品になっています。それぞれの漆板は、錆びた鉄だったり、緑青をふいた銅であったりと、つるつるに磨かれた漆ではなく、金属が酸化していく過程で見せる抽象画のようなテクスチャーを描きだした漆作品になっています。一見すると金属板をそのまま腐食させたようにも見えますが、実際は木の板に漆の下地塗りをした上で、金属粉を含む漆を上塗りとして施し、さらに溶剤や雨風へ晒すことで表面を腐食させているのだそうです。以前、西麻布の桃居で内田鋼一さんとの平面作品の共同展示をされていましたが、その時よりもさらに漆の表情を超えた作風へ進化しているように思いました。これは絵画でもいいし、敷板でもいいし、ただ眺めるだけでその用途があるように思います。さらにこのような技法を発展させて鉄板や陶板ではできない軽さやコスト性を考えて、内装材や家具やサインボードなどにも応用できるような気がしました。DEE'S HALLでの赤木さんの展示は過去にも何回か行われていますが、通常の漆器の展示とは違った何かしらの実験的な試みを見ることができるので楽しいです。


赤木明登 漆板展
2009年6月25日(木)~7月2日(木)
12:00~20:00 (日曜日は18:00まで)
DEE'S HALL (東京・南青山) ホームページ

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by sora_hikari | 2009-06-26 22:06 | 赤木明登さん

赤木明登+望月通陽 展 @ ギャラリー無境

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銀座のギャラリー無境で開催されている赤木明登 さんと望月通陽さんの二人展へ行ってきました。染物、彫刻、版画、装丁、衣裳など幅広い作品を手掛ける望月さん()と塗師 赤木明登さんのコラボレーション企画。望月さんの作った小仏を、赤木さんが作る漆の厨子に納めた共同の作品が展示されています。ブロンズで作られた仏様は顔もない小さなもの。しかし何故か慈しみ深く表情豊かにいろいろな思いを受け止めくれるように感じます。そんな仏様を鎮座させ包んでいるのが、漆で作られた厨子です。小空間の中にちょこんと仏様がいますが、外界と区切られた影を含んだ空間が仏様をより一層浮き上がらせて見せています。見つめる人を諭すというよりも、じっと静かに見守っていてくれるような感じがします。このような展示物以外には、望月さんのガラスの立体像や荘子界を表した型染の布作品なども合わせて見ることができます。望月さんが小仏を作って赤木さんの厨子にいれてみたいということから始まった企画のようですが、発案から2年を経ての実現になったようです。お二人の才能から生み出された作品と、さらにその二人の人為を超えた存在を感じることのできる内容だったと思います。


赤木明登 (厨子)+望月通陽 (小仏) 展
2009年6月22日(月)~7月4日(土) ※日曜日は定休
10:30~19:30
ギャラリー無境(東京・銀座) ホームページ

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by sora_hikari | 2009-06-26 21:40 | 赤木明登さん

赤木明登さんの個展@桃居

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西麻布の桃居さんで開催されている赤木明登さんの個展へ行ってきました。毎年年末の恒例の個展です。今回の個展では、お正月も近いためか重箱の展示が多く見れました。店内のセンターテーブルに置かれたビルのような様相のいろいろなお重は、上蓋の形が、三角屋根のような形をしたもの、逆そりになった形のものなど珍しい形をしたものが見れます。矩形も安定した形よりも少し長細くなっていて、積み重ねるとまさにビルのような印象がありました。また、今回の個展の案内葉書の写真に使われたお椀も特徴的な形をしていて印象に残ります。これは法隆寺にある鋺(かなまり=金椀)という金属で出来た托鉢を参考にして作られたそうです。座面が小さく、胴が上に向かって広がるように伸び、口が内側に入り込んでいて、そこに生まれる空間を包みこむような形をしています。表の仕上げは、金や銅を漆に混ぜて練りつけたものや、赤・黒の漆仕上げのものがありました。赤木さんは李朝の器など古いものが持つ美しい姿を原型にされた器を作られたりしますが、それを自分の眼と手で新しい存在に作り上げています。この漆の椀も赤木さんによって新たな息吹をもった造形になっているように思いました。展示品は他にも大きな隅切りのお盆、大きな丸盆、そして汁椀、お皿の定番のものやnurimonoシリーズなど、新年を迎えるのに相応しい器をたくさん見ることができます。


赤木明登 漆展
2008年12月15日(月)-22日(月)
11:00-19:00
桃居(東京・西麻布) ※ホームページ

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※銀座のギャラリー無鏡さんで並行して個展が開催されています。

赤木明登「ぬりもの 葉反の形」展
2008年12月8日(月)-20日(土)
10:30-19:30
ギャラリー無鏡(東京・銀座) ※ホームページ
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by sora_hikari | 2008-12-16 21:46 | 赤木明登さん