2009年 01月 26日
鶴野啓司さんの中鉢






名古屋市 pas a pas 2008年12月
益子で制作されている鶴野啓司さんの鉢です。上は粉引。下は灰釉。粗い土、手を感じるろくろ。しっかりと焼き抜かれています。深い色合いが美しいです。原土を活かし、蹴ろくろを使い、薪窯で焼かれていると以前お聞きしたことがあります。人為を減らし、自然に委ねる、とれたての器をめざしておられるのかもしれません。手を加え過ぎない工程でうまれた器は、ときに粗粗しく力強い波面のような表情もあり、また凪いだ海や深海の静寂のような静かな表情も見せてくれます。焼きものが見せてくれるいろいろな顔。そんな魅力を感じる鶴野さんの器だと思います。
by sora_hikari | 2009-01-26 01:49 | 鶴野啓司さん