棚橋祐介さんの八角皿

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元麻布 さる山 2008年12月

棚橋祐介さんの八角皿です。ろくろでひいた陶土を石膏型に押しあてて成形する型打ちと言われる方法で制作されているそうです。有田で作られる輪花皿、八角鉢などの非円形の成形に使われてきた方法です。八角形のお皿は伊万里、九谷、清水などの絵付けがされた日本の器や中国、ヨーロッパの器にも見られる古くからある形です。こういう歴史的な系譜がある形ですが、棚橋さんはそれを独自のディテール処理や色合いで新たに作っておられます。外形の八角に対して見込みは円形になっていたり、口縁の立ち上がりや見込みのエッジのラインがシャープに処理されて、全体の形を引き締めています。また棚橋さんらしい象牙色の釉薬に、所々に入った貫入の染み込みが古い器を思わせる落ち着いたテーストを生み出しています。昨年の個展ではじめて製作されたようですが、和の食材も洋の食材も受け止めてくれる無国籍な棚橋さんの世界観がでたお皿になっていると思います。

by sora_hikari | 2009-01-20 23:56 | 棚橋祐介さん

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