2008年 12月 04日
熊谷幸治さんの個展@サンドリーズ














南青山のサンドリーズさんで開催されている熊谷幸治さんの展示会へ行ってきました。サンドリーズさんは普段は世界のアンティーク品を中心に扱っておられるお店です。熊谷さんは、山梨で土器を作る作家です。今回の展示では熊谷さんの土器と一緒に世界各国の土器も合わせて展示されています。熊谷さんの作るものは、土器といっても様々な表情をしています。粗々しい土のままの器、野焼きで火の色が写された器、磨き込まれてつるつるした器、黒褐色のせっ器、壁掛けのオブジェ、手でひねっただけの土偶など幅広い形や土の表現を見ることができます。土器は焼成温度が低く焼き物としては未完成な状態ですが、低温ゆえに見せる原土の特性や表情の変化に心を引き付けられます。焼き物の原点とも言える「土」と「火」の面白さに取りつかれてしまったらなかなかやめられなくなるのかもしれません。器としての機能性には劣るところがありますが、むしろそういうリスクを超えて生活の中で使いこなすのが楽しいと思います。そんな一例として、今回は、骨董&カフェ店「さかむら」のオーナーでもあり華道家の坂村岳志さんの活ける花との組み合わせも見ごたえがありました。現代作家がつくる古代の器。これからもこだわっていって欲しいなと思いました。
熊谷幸治の土器と世界の土器 花/坂村岳志
2008年12月2日(火)~7日(日)
12:00~19:00
サンドリーズ(港区南青山4-10-15 ※うつわ楓の斜め前)
紹介ページ
by sora_hikari | 2008-12-04 00:35 | 熊谷幸治さん