2008年 11月 20日
三谷龍二さんの孫の手と蓋もの


西麻布 桃居 2008年10月
三谷龍二さんの孫の手と蓋ものです。孫の手は一般的には竹製で手の形をしたものですが、これなら生活空間の中に置いても美しく見えるように思います。棒の断面は丸ではなく、楕円になっていて手に握って安定感があるのと、掻き手の方向が分かりやすくなるように工夫されています。三谷さんの作るものには、食に関する器などが多いですが、こういう変わり種のものにも、三谷さんらしい繊細さとデザイン性が出るところがさすがだなと思います。蓋ものの方は、商品名としてコラム(=円柱)と呼んでいるようです。山桜で出来た直径8.5センチ、高さ2.5センチの小さなもので、蓋の細工の細かさや内側の処理の滑らかさに手仕事の入念さがうかがえます。プレートや鉢は、ざっくりノミ跡を残したシリーズと滑らかに仕上げたシリーズがありますが、バターケースやこういう蓋ものはいずれも緻密に仕上げた滑らかな表面や蓋合わせの美しさに魅力を感じます。
by sora_hikari | 2008-11-20 21:40 | 三谷龍二さん