2008年 04月 26日
市川孝さんの個展










西荻窪の魯山さんで開催されている市川孝さんの個展へ行ってきました先回拝見したKOHOROさんでの展示が女性的な印象だとすれば、魯山さんでのは展示は渋さが一層引き立った男性的なイメージがあります。市川さんの器の底流には、白瓷(しらし)や東南アジアの古陶磁への憧憬があり、それをベースに現代の日用品づくりを心がけておられるように思います。今回の展示では、灯油窯で焼かれた白い器、薪窯の灰釉の器、耐熱の白い器が並んでおり、なかでも薪窯の器は灰釉の色味により渋みがありミャンマーやクメールの古陶と通じるものを感じました。市川さんの器は、素朴で控え目な佇まいとその使い勝手の良さで、お料理好きの女性に人気が高いようですが、こういう薪窯の器は古陶磁好きな男性にも好まれるだろうなと思います。生活の中に道具として自然に馴染む器づくりを基本とされる市川さんの器、一見地味で平凡な姿をしていますが、その芯にある魅力を見抜く目の肥えた方がたくさんいらっしゃることは、すごいことだなと思います。
市川孝 展
2008年4月26日(土)-5月4日(日) ※4月29日(火)は定休
11:00-19:00
魯山
杉並区西荻北3-45-8ペルソナーレ西荻
03-3399-5036
by sora_hikari | 2008-04-26 22:45 | 市川孝さん