2008年 04月 25日
額賀章夫さんの湯呑
成城 ICHIYO 2008年4月
額賀章夫さんのプリーツワークの湯呑です。プリーツワークとは、額賀さんが数年前から取り組まれている鎬模様を付けた粉引仕上げの器です。削り取られた土の線に罅状の化粧土が溜まった谷の部分と、鉄色の山の部分の絶妙なコントラストが美しく、眺めていて飽きません。またテクスチャーによる味わいに加えて、額賀さんの器は実用面がしかっりしています。粉引の場合、使っていくうちにピンホールからの染み込みがある器が多いのですが、額賀さんの器の場合しかっりとした釉によって、そういう滲みがありません。またこの湯呑は、口縁の土を少し厚めに膨らませてあることで、口にあてた時にしっとりと馴染む感触がとても優しく感じられるようになっています。味わいと実用の調和に、しかっりとしたお仕事を感じる器です。
by sora_hikari | 2008-04-25 00:27 | 額賀章夫さん