2008年 03月 29日
西川聡さんの個展
[うつわ楓]
[SHIZEN]
うつわ楓とSHIZENの2店舗で同時開催中の西川聡さんの個展へ行ってきました。楓さんの方では、食器を中心にした「糧の器」、SHIZENさんの方では花器なども含めた「地の器」と題された展示になっています。西川さんの作る器は、手びねりで形作った表面に細かいマチエールを付けて銀彩や化粧土を施し、さらに漆で仕上げた独特のテクスチャーが印象的です。色は赤と黒銀彩の器が多く展示されていました。赤い器は、アジアやアフリカを旅した時に印象的だった色を器として出されているそうです。銀彩によるグレーの器は、黒からグレーへの微妙な色と階調の変化が、まるでメゾチントの版画を見ているように感じました。ご自身の山男のような髭の風貌もあってか、プリミティブといわれることが多い器のようですが、繊細な絵画のような側面もあり、また力強い彫刻のような面もあり、作り手の意識が強さと優しさの領域をまたいで生み出される造形のように感じました。
西川聡 陶展 ―地の器・糧の器―
2008年3月26日(水)-31日(月)
12:00-19:00 (※楓:最終日は17:00迄)
うつわ楓(南青山) ※HP
SHIZEN(千駄ヶ谷) ※HP
by sora_hikari | 2008-03-29 23:22 | 西川聡さん