伊藤環さんの器

■銀彩鉢

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■枯淡釉水差し

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■白磁蕎麦猪口

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東京神楽坂 ラ・ロンダジルさんにて 2007年2月

先日、ラ・ロンダジルさんで行われた伊藤環さんの個展の際のものです。一番上のものは、「銀彩」。銀といっても青銅のような金属のような質感です。二番目のものは、「枯淡釉」のもの。枯淡の釉薬とは造語なのでしょうか。見た感じを表すには相応しいように思います。コバルトなどの金属の原料を複雑に混ぜてこの色合いを出されているそうです。三番目のものは「白磁」。この白を出すのには何年もかかったそうです。地味なものですが何気なさが綺麗です。李朝初期の器のような白で雑味があります。いずれの器も仕上げが異なるものですが、素材の醸し出す風合いには一貫して通じるところがあります。時間を経て深みの出た質感や懐かしさといえばいいでしょうか。伊藤さんの素材に対する眼は素晴らしいなと思うのですが、ご本人に制作の際に軸になるのは何ですか、と以前お聞きした時に、「ろくろ」だとおっしゃっていました。きっと釉薬調合や焼成だろうと思っていたので、ちょっと意外だったのですが、土を成形するところからこの風合いをイメージして作っておられるからこそ、素材感を引き出せる器になるのだろうなと感心しました。

伊藤環さんのHP

by sora_hikari | 2007-02-20 00:55 | 伊藤環さん

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