藤田佳三さんの赤絵カップ

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東京南青山 うつわ楓さんにて 2006年11月

先日、うつわ楓さんで開かれた際の藤田佳三さんの赤絵で描かれたカップです。しっとり掛かった粉引きの上に、藤田さんの軽やかな筆で描かれた線のタッチがリズムを刻んでいるようです。カップごとに絵も違っていて選ぶ楽しさもあります。藤田さんは16歳から陶芸の道に入られ、器一筋に作られてきたようです。元々粉引きの器を製陶所などからの依頼で作られていた際、ピンホールなどによる欠品をカバーするために上絵を描かれたのが始まりだとお聞きしました。藤田さんの上絵は、土ものならではの、どことなく懐かしく侘びた感じが見るものの心を捉えるのだと思います。赤絵だけでなく安南(あんなん)手や鉄絵は、さらに滲んだ感じが出ていてなんとも言えない雰囲気を醸し出してくれます。

by sora_hikari | 2006-11-29 23:03 | 藤田佳三さん

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