「吉田佳道展 竹と花のあわい」開催のご案内


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10月18日(土)~25日(土)に開催する「吉田佳道展 竹と花のあわい」のご案内です。

竹は大地に根を張り、風にしなやかに揺れながらも折れることなくまっすぐに伸びてゆきます。清らかな直線の奥には、曲げても折れず、力を抜けば静かに元へ戻る弾性が宿っています。その自然の呼吸のような性質こそ、竹を素材とする工芸の美の源泉といえるでしょう。古来より人の暮らしを支えてきた竹は、明治以降、煎茶趣味を背景に工芸としての道を歩み、日本独自の美意識を育みました。今日では、伝統を極める作家から生活の道具を手掛ける若手まで、多彩な広がりを見せています。

その中で長野県安曇野市に拠点を置く吉田佳道さんは、三十余年にわたり竹と向き合ってきました。大分・別府の訓練校で基礎を学び、さらに師のもとで修業を経て独立。以来、職人としての技と作家としての美学を軸に、竹の新たな可能性を切り拓いてきました。とりわけ吉田さんの創作の中心となるのが花籠です。編む以前のひご作りにこそ真髄があると語り、竹一本一本を見極め、幅2mm、厚さ0.25mmの繊細なひごを削り出します。

吉田さんの花籠には、道端や野山に咲く花が良く似合います。特に構えなくても、ひと花添えるだけで部屋に潤いをもたらしてくれます。ささやかな花の美しさに目を向けることが出来るなら、あらためて日々の大切さに気づくことでしょう。身の回りに美しさがあり、真実がある。花を通して万物に手向ける自分自身の心に意味あるように思います。そんな花とのあわいに生まれる敬虔な気持ちを促す力が吉田さんの花籠には備わっています。

本展では、吉田さんの代表作である美しい花籠を中心に、黒竹を大胆に組んだ新作や、掛け花入、菓子器、盛器など多彩な竹工品を紹介いたします。竹と花が呼応しながら生み出す気配を、ぜひ会場にてご体感ください。店主

吉田佳道展 竹と花のあわい
2025年10月18日(土)~25日(土)
作家在廊日 10/18
営業時間 11時~18時 最終日は17時迄
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6

経歴
1962年 大阪府生まれ
1988年 大分県別府にて竹工芸を学ぶ
1993年 長野県安曇野市にて独立
2025年 現在、同地にて制作

写真作品
表面
櫛目砧手付籠 H54/Φ8cm
花 岩井朋子

宛名面
黒竹三曲 W57/D25/H9cm
花 岩井朋子

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by sora_hikari | 2025-10-12 18:00 | 吉田佳道2025

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