「磯松大悟展 信而好古」7日目

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磯松大悟展 信而好古」の7日目。

会期は明日、5月17日までとなっております。最終日は午後5時で終了いたします。皿や鉢、湯呑など、まだ十分にお選びいただけますので、ぜひこの機会にご来店ください。

写真は青白磁の杯。煎茶碗として使いやすいサイズ感です。胴部は緩やかな曲線でつながり、下部で高台へとすっと収まるシルエットが美しく、見た目にも魅力があります。高台の内側は削らず、無垢のまま残しており、土の質感が楽しめる点も見どころです。日常使いはもちろん、お茶席にも合う湯呑を探すのは意外と難しいものですが、この端正な造りの煎茶碗は、その両方に適しているのではないでしょうか。

37.青白磁杯 径8/高さ6.5cm/100ml

【磯松大悟展オンラインストア】
https://utsuwanoteshop.stores.jp/
販売期間:5/17 23:00迄

磯松大悟展 信而好古
2025年5月10日(土)~17日(土)
営業時間 11時~18時 最終日は17時迄
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6

プロフィール
1986年 山口県萩市にて陶芸家の家系に生まれる
2008年 武蔵野美術大学彫刻科中退
2009年 萩焼作家のアシスタント
2020年 京都に居を移す
2022年 京都府立陶工高等技術専門校修了
2025年 現在、京都市東山区にて作陶

解説
京都で作陶する磯松大悟さんの初個展です。彼の作品は静謐な佇まいを持つ青白磁や白磁を中心に展開されています。作風には李朝や宋代の影響を感じさせる一方で、京都で学んだ和の要素も随所に織り込まれています。無駄を削ぎ落とした単色の器は、外見こそ寡黙ながら、その静けさゆえに鑑賞者の感性が問われます。自己を主張しすぎることなく、むしろ心の鏡のように、見る者の内面を映し出す存在ともいえるでしょう。静寂の中に言葉が宿り、単色の奥に豊かな色彩が広がります。孔子の『論語』にある「信而好古(しんじていにしえをこのむ )」は、「述べて作らず。信じて古を好むが、自分の考えを付け足さない」という意味ですが、これは単なる古典の模倣ではなく、「非主体的な精神性の中に主体性を見出す」姿勢とも解釈できます。磯松さんは職人としての在り方を大切にしながら、京都ならではの美意識を備えた割烹の器を作りたいと語ります。食器の口縁や壺の肩に生まれる僅かな釉溜まり、細部に宿る緊張感と微細な変化が、見る者の心に静かに響きます。自身の出自との相対性を見つめながら、「素」から出発し、器に自身の存在を溶け込ませることを志向する。その姿勢からは、焼き物への深い探求心と静かな気概が感じられます。本展は磯松さんにとって新たな一歩となる記念すべき個展です。李朝陶を手がける多くの陶芸家の中で、彼が追い求める静寂の果てはどこへ向かうのか。その行方を、この出発点から見届けるのもまた興味深いことでしょう。ぜひご高覧いただければ幸いです。店主


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by sora_hikari | 2025-05-16 18:00 | 磯松大悟展

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