2025年 02月 17日
「小野陽介展 Smooth Life」開催のご案内





2月22日(土)から始まる「小野陽介展 Smooth Life」の出品物です。
小野陽介さんの生成りの白釉。薄く白化粧に覆われ、光の反射は柔らかく温かく。肩の力を抜いて同居できるモダンクラフトです。
小野陽介展 Smooth Life
2025年2月22日(土)-3月1日(土)
作家在廊日 2/22
営業時間 11時~18時 最終日は17時迄
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6
経歴
1987年 栃木県益子生まれ
2010年 東京で漫画家のアシスタント
2011年 益子に戻り実家の窯の修復の手伝い
2014年 愛知県立瀬戸窯業高等学校専攻科 卒業
2015年 栃木県益子町にて作陶を開始
2021年 茨城県石岡市へ移り築窯
2025年 現在、同地にて制作活動
解説
茨城県石岡市で作陶する小野陽介さんの個展です。栃木県益子町で陶芸家の両親のもとに生まれ育った小野さんですが、最初は陶芸の道を選ぶことはありませんでした。大学卒業後、東京で漫画家を目指してアシスタントとして活動していたものの、2011年の東日本大震災がきっかけで転機を迎えます。震災で実家の窯が崩壊し、その修復を手伝う中で改めて陶芸への思いを抱き、人生の方向を定めました。
あらためて陶芸の基礎を学ぶため、瀬戸の窯業学校に2年間在籍し、故郷益子に戻り作陶を始めます。当初は薪窯や原土にこだわり力強い器を焼いていましたが、現在は茨城県石岡市に拠点を移し、原理に縛られることなく協調的なうつわを生み出しています。ガス窯を使い、土の風合いを残した白・青・黒色に包まれた器は、どれも端正な形でまとめられ、土味とモダンさが絶妙なバランスで保たれています。
小野さんの作品は、誇張を避け、生活の中で自然に溶け込むような美しさを持っています。その器を手に取ると、彼自身の葛藤や迷い、そして陶芸との再会を通じて得た覚醒が感じられます。それは単なる器としての機能を超え、穏やかな生活と調和するうつわの景色を作り出し、私たちに静かな豊かさを与えてくれるのです。店主


by sora_hikari | 2025-02-17 18:00 | 小野陽介展