2025年 02月 11日
「梅田俊一郎展 民俗の記憶」4日目













「梅田俊一郎展 民俗の記憶」の4日目。
梅田俊一郎展オンラインストアのプレビューを開始しました。購入手続きは明日2月12日(水)20時より承ります。尚店頭でも同時に販売しておりますので先に売約済みになる場合がございます。何卒ご了承ください。
The preview of the Shunichiro Umeda Exhibition Online Store is now open. Purchases will be accepted from tomorrow, Wednesday, February 12, at 20:00. Please note that the items may be sold out first as they are also available at the store. We apologize for any inconvenience this may cause.
【梅田俊一郎展オンラインストア】
販売期間:2/12 20:00-2/15 23:00
写真は梅田俊一郎さんの作品に残る刃物の痕跡の数々。
梅田さんが木工の仕事を選んだのは「刃物」を使いたかったらと聞きました。彼の職歴は一見脈絡がないように思いますが、最初の料理の修行では包丁を使い、次の作業療法士時代は補助具を調整するのに工具や刃物を用いる。それをさらに特化させたのが木を削る今の仕事だと気付くと、一貫して「刃物」と繋がっていたことが分かります。
なにゆえに「刃物」なのか?それは理屈ではなくて梅田さんの身体から湧き起こる感覚なのでしょう。
考えてみれば、古代の人々にとって刃物は、狩猟や食料の処理、衣服の製作、建築など、日常生活に欠かせない道具であり、文化や儀式の一部としても重要な役割を果たしていました。刃物を使う感覚は、単なる技術操作以上のものであり、生命を維持するための行為そのものであったのです。刃物は単なる道具ではなく、命や文化、儀式に結びついた重要な存在であり、その使い方や感覚には深い精神的・社会的な意味が込められていたのでしょう。
梅田さんの作品に残る「刃物」の痕跡が、我々をぞくぞくさせるのは、深層に同じような感覚が潜んでいるのかもしれません。
梅田俊一郎展 民俗の記憶
2025年2月8日(土)-15日(土)
営業時間 11時~18時 最終日は17時迄
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6
経歴
1976年 北海道札幌市生まれ
1994年 東京で日本料理の修行
2004年 作業療法士の資格取得
2010年 奈良県立高等技術専門校にて家具工芸を学ぶ
2011年 奈良県にて「梅田家具工舎」を設立
2017年 和歌山県海南市にて漆を学ぶ
2025年 現在、奈良県・和歌山県にて制作
解説
DMの表紙に載せた「チェペニパポ」は、樺太アイヌの民族が大切にしてきた、舟形のうつわ。魚料理を盛るためのこのうつわには祝祭や儀礼、そして大漁や航海の安全を祈る深い意味が込められています。この作品は樺太出身の母を持つ梅田俊一郎さんによって作られました。梅田さんは「形や格好ではなく、その中に宿る精神性、祈り、アニミズム、霊性を込めて作りたい」と語ります。
梅田さんの経歴は実に多彩です。北海道札幌市で生まれ、高校卒業後に東京で懐石料理を学びました。その後、不思議な縁で作業療法士の国家資格を取得し、身体に不具合のある方々のサポートを行う仕事に就きます。その過程で、身体を補助する道具を作り、手仕事への思いが強まる中、奈良県の技術高専で家具作りを学びました。こうした経験が、彼の木工芸に対する深い理解と技術に繋がっています。独立後、家具工房を立ち上げ、注文家具や皿、鉢、お盆、カトラリーなど、多岐にわたる作品を手掛けています。さらに和歌山県の漆研修センターで沖見龍二氏の指導を受け、漆工も学び、漆器作りにも挑戦しています。
彼の手掛ける仕事は、刳り物や旋盤、塗り物といった木工芸全般にわたりますが、その根底にあるのは、常世と繋がるシャーマニズムとしての意識です。梅田さんの木工芸は、軽やかさよりも土着的で、深い霊性を感じさせるものです。今回の展示では、刳り物の鉢や盆、旋盤で仕上げた皿、カトラリー、そして注文家具が並びます。それらの作品には、脈々と受け継がれてきた民俗文化と、それに根ざした記憶が宿っています。それは単なる外形的な様式を受け継ぐのではなく、内面に秘められた思い、そして祈りが込められています。梅田俊一郎さんの関東初の個展。この機会にぜひご覧いただき、その奥深い世界を感じていただければと思います。店主


by sora_hikari | 2025-02-11 18:00 | 梅田俊一郎展