2024年 06月 29日
「岩下賢一 漆工展 "Reborn"」ありがとうございました










誰しも初めての個展は1回しかなく、それが作家としての方向性を決めることもあれば、あらためて考え直す機会にもなるでしょう。自ら発表することは自らのモノに責任を負う訳で、使う側が主体となる工芸に於いて、その相互の対話(売れる、売れない含めて)は、これから作るものへ大いに影響を与えます。そういう意味で岩下賢一さんにとって今回の初個展はこれからの自分の在り方を考える起点になったとことと思います。Rebornしたのは古い道具だけでなく、岩下さん自身であった象徴的な展示会でした。塗師の仕事を逆方向からアプローチした今展は、目先の企画性よりも岩下さんが過去に経験した空間デザイン、盆栽、古家具のリペア、漆の勉強、蒔絵研ぎ出しの修行などの職歴があればこそ実現した成果であったと思います。何より岩下さんの造形にはそれが置かれる空間でどう見えるのかというバランス感覚が優れていると今展を通して再確認しました。
現在お住まいの埼玉県ときがわ町から、長野県富士見町に近々移住されます。ダイナミックな自然に囲まれた環境で、より大きな視点でモノづくりに励まれることでしょう。初個展というご祝儀相場も加味された結果は程なく落ち着き、これから作家としての真価が問われることと思います。モノづくりには近道はなく、今はひたすら実績を積み上げていくだけです。これから楽しみな作り手です。どうぞ岩下賢一さんの今後の活動にご注目ください。この場を初の発表の場に選んで下さり光栄です。バイト生活を区切り、制作に専念できるように彼を物心ともに支えて下さった奥様にもこの場を借りて御礼申し上げます。
写真は初日の様子です。
【岩下賢一展オンラインストア】
販売期間:6/30(日)23:00まで
岩下賢一 漆工展 "Reborn"
2024年6月22日(土)~29日(土)
11:00~18:00 最終日は17時迄
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6
略歴
1983年 埼玉県川越市生まれ
2005年 桑沢デザイン研究所デザインを学ぶ
2008年 建築事務所にて商業空間に携わる(5年間)
2013年 埼玉県大宮市の盆栽園にて職人仕事に携わる
2014年 古家具の修理の仕事に携わる
2016年 輪島漆芸技術研修所にて漆や蒔絵を学ぶ
2020年 漆芸家 室瀬和美氏(重要無形文化財)に師事
2021年 塗師として独立
2022年 埼玉県ときがわ町にて活動
2024年 埼玉県から長野県に移住予定
by sora_hikari | 2024-06-29 17:00 | 岩下賢一展


