「中田光展 文人茶」4日目-4

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中田光展 文人茶」の4日目-4。

中田光さんの陽刻文2選。「陽刻」とは模様を凸状に浮き上がらせた文様のこと。ゆえに押し付ける型は凹状になっており、それを粘土に押し付けることで模様が立体的に盛り上がります。因みに「陰刻」はこの逆で、模様は凹んでいます。

さてこの青磁と白磁。どちらも木米急須にもある形を使いながら、文様は中田さんの思いが込められています。

青磁の方は、花と蝶の文様。蝶はひらひらと舞い、頼りなく見え、また儚くも感じます。仏教の世界では、蝶は極楽浄土に魂を運んでくれる神聖な虫。輪廻転生の象徴でもあるため、仏具にも多く引用されるモチーフです。「蝶よ花よ」とは、自分の子供(主に女児)を慈しみ愛するさまをいう言いますが、この青磁の茶注も同様に手元に置いて愛でていただければと思います。

また白磁の方は蝙蝠(こうもり)をモチーフに使うと共に菊の花が彫られています。コウモリは漢字で「蝙蝠」と書き、中国で「蝠」の字が「福」と同音であるところから、慶事、幸運のしるしとされます。夕方に飛び周り、外見的には慶事とは結びつかないですし、むしろバッドマンのようなダークヒーローの方が相応しくも思います。しかし文様の謂れを聞くと、なるほどと、ありがたくも思えてくるから不思議です。

オンラインストアでご紹介する予定です(※店頭で先に売約済になる場合がございます)

67) 青磁陽刻花蝶文後手茶注(共箱) 120ml/W12.0/D7.0/H10.0cm
65) 白磁陽刻蝙蝠文急須(共箱)230ml/W11.5/D12.5/H10.0cm

中田光展 文人茶
2023年12月16日(土)~23日(土)
作家在廊日 12月16日
11:00~18:00 最終日は17時迄
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6

プロフィール
1983年 神奈川県生まれ
2006年 武蔵野美術大学 デザイン情報学科卒
2008年 武蔵野美術大学大学院 陶磁専攻修了
2013年 群馬県桐生市に築窯
2023年 現在同地で製作

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by sora_hikari | 2023-12-19 18:00 | 中田光展2023

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