2023年 04月 21日
「田村文宏展 日本焼物創生(猿投・瀬戸・渥美)」7日目-2
「田村文宏展 日本焼物創生(猿投・瀬戸・渥美)」の7日目-2。
田村文宏さんの渥美の壷3種です。渥美古窯は猿投の灰釉陶の流れを汲み、平安末から鎌倉まで約200年間続きますが、中世前期に生産が途絶えた謎の多い焼き物です。当時は山茶碗や壺甕が焼かれますが、田村さんのこれらは武家向けの渥美古陶に触発されたものです。今展では鉄分の多い土を炭化で焼き上げた黒い壺と、砂けの多い白系の中壺が出品されています。田村さんの辿る古典は、古瀬戸から猿投へと時代が遡るように進みますが、渥美古陶への興味も派生的にあるのでしょう。ぐっと渋さの増す炭化黒の壷は怪しさもあり、古瀬戸と比べて異質な存在です。また叩き仕上げの中壺は、灰釉の淡い緑と土の赤みが混ざり合ったいい塩梅の焼きが魅力的です。
会期は明日4月22日(土)17時で終了させて頂きます。
【田村文宏展オンラインストア】
公開期間:4/18 20:00~4/22 23:00迄
田村文宏展 日本焼物創生(猿投・瀬戸・渥美)
2023年4月15日(土)~22日(土)
営業時間 11時~18時 最終日は17時まで
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6
プロフィール
1978年 愛知県岡崎市生まれ
2000年 東南アジア・インドへ遊学
2004年 瀬戸窯業高等学校陶芸専攻科卒業
2005年/06年 ホンジュラス共和国にて窯業サポート
2010年/12年/14年 カンボジアにて窯造りの手伝い
2021年 笠間陶芸大賞展二部 優秀賞
2023年 現在、愛知県岡崎市で制作
by sora_hikari | 2023-04-21 17:36 | 田村文宏展2023