「阿曽藍人展 土のタイムカプセル」3日目

阿曽藍人展 土のタイムカプセル」の3日目。

阿曽藍人さんの匣。今回初お目見えする新作です。土を低温で焼いた土器にあたりますが、ご覧の通り既に縄文や弥生のような土器を通り越して、抽象的な造形物になっています。形状的には玉手箱や光悦の硯箱などを彷彿とさせますが、匣(ハコ)と言っても、蓋と身を合わせると凸凹が密着し、中には物を容れることは出来ません。それゆえに、蓋を持ち上げた時の意外性と共に、観念的な「容れ物」としてそこに封印されるものは何なのか考えてしまいます。それぞれを独立させて「置物」や「皿」のように使うことも出来ますが、蓋をすることで、その用途を失ってしまうパラドキシカルな作品です。元々、身の部分にあたる窪みのある作品を作っていましたが、その空間を埋める上部を作ってみたくなったと製作の動機をお聞きしました。阿曽さんの意識から造形されたものですが、受け手としては閉じ込められた魔力や、符合することで解き放たれる鍵の役割にも思え、不思議なパワーを感じます。

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阿曽藍人展 土のタイムカプセル
2023年3月18日(土)~3月25日(土) 会期中無休
11:00~18:00 最終日は17時迄
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6 

Rando Aso Exhibition "Soil Time Capsule"
Saturday, March 18 - Saturday, March 25
Artist in the gallery on March 18
11:00-18:00, last day until 17:00
gallery utsuwanote
1-7-6 Kosenba-machi, Kawagoe-shi, Saitama,JAPAN 

1983年 奈良県生まれ
2009年 金沢美術工芸大学大学院 陶磁コース修了
2010年 常滑市立陶芸研究所 修了
2023年 現在岐阜県美濃加茂市在住

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by sora_hikari | 2023-03-20 18:47 | 阿曽藍人展2023

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