「董全斌展 変化-茶的天意」ありがとうございました

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董全斌展 変化-茶的天意」は本日終了しました。会期中ご来店下さいました方、お茶会に参加下さいました方、ネットを通じてお選び下さいました方、皆様に厚く御礼申し上げます。

本来2021年9月開催の予定が中国のコロナ禍や弊店側のコロナ事情により3回の延期を経て、今回ようやく実現することができました。いや長かった、今は感慨深い思いに浸っております。

今回、董全斌(ドン)さんの作品を初めて日本で紹介する機会となりました。会期中にドンさんの考えをご紹介して参りましたが、スピリチュアルな言葉も多く難解な面もあったかと思います。彼の考えを十分に受け止められた方は自信がありませんが、自然の循環、輪廻、老荘思想や論語など大きな存在の流れの中にある思想が根底になり、その上に作品が昇華されているという点で、製作の起点を感じることが出来ました。

それは修行僧が自らを律し、あるいは仏像を作るように、物心共に求める姿に凄みを感じました。植物の自然観察によるディテール、集合と部分の関係性など何かの中の一部であろうとする態度は、まず先立つの我ではなく、第三の力に突き動かされる思いによって、作品として昇華されるのでしょう。

考えてみれば、中国は思想大国であり、日本の文化の源流でもありました。この十数年に経済拡大した中国に於いて、人の心を振り返ろうとする動きは、本来焼き物を極めてきた歴史の上に成り立っており、それを裏付ける思想的強度をドンさんの作品を通じて感じました。

しかし探求の旅というのは孤独なことでもあります。超然としても結果が保証される訳ではありまん。市場で評価されようとも自分の価値観と必ずしも一致しない虚しさもあるはずです。常にその都度迫られる選択で、強い心をもってどう進むかは、自分を信じるしかないでしょう。

いろいろ学びの多い展示会でした。ドンさんを始め、仲介して下さった方、お茶会を快く受けて下さったお茶人、手伝ってくれたスタッフ、そしてもちろんこれを認めて参加して下さったお客様、全て感謝するばかりです。

ありがとうございました。非常感谢你。

by sora_hikari | 2023-02-25 21:26 | 董全斌展2023

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