2023年 02月 21日
「董全斌展 変化-茶的天意」4日目-2
今日は大阪、東京、葉山での3拠点で中国茶・台湾茶の教室を主宰されているSobaeの丸山紗加(すずか)さんによるお茶会でした。丸山さんのお人柄もあり、とても朗らかで和やかなお茶の時間となりました。
Sobae
【董全斌展オンラインストア】オープン中です。2月25日23時までご利用頂けます。
引き続き、董(ドン)さんのQ&Aをご紹介します。
Q:陶芸の勉強はどのようにして覚えましたか
A:周りを見回し、たくさんの友達に会い、皆が違ったやり方で陶芸をしているのを見て回りました。 特別に訓練機関で学んだことはありません。自分で学ぶことができるというのは,景徳鎮に来た理由の一つであるかもしれません。
Q:陶芸家になってからどんな活動をしてきましたか
A:展示会を開くことや,本を執筆することで,最大の目的は自分の作品を多くの人に見て頂くことです。
Q:デザインと陶芸では何が違いましたか
A:個人的には,より高尚な視点から考えると,デザインと陶芸の間に差はないように感じます。つまり「みんな同じ」ということです。ただ実際には,デザインは生計を立てる手段でもあるように,多少の違いはあると思います。もちろん,陶芸でもお金を稼ぐということはできるのですが-例えば誰かの注文に沿って陶器を作ると,それらはどれも似たようなものになってしまうでしょう。仮に良いプロダクトデザインを追求することを考えると,対峙すべき問題は原材料が天然のものが人工のものか,ということであり,そこで実用性からは離れていってしまうでしょう。ものというものは,ある限定的な状況に合うようにデザインされる場合と,もっと多くの状況に合致しうるようにデザインされる場合があります。そして,私が理解しているところの陶芸は,ただ陶磁という材料でできている製品を指しているのではありません。陶芸が訴えているのは,人間そのものなのです。陶芸は究極的な問いかけなのです。陶芸は,製作者自身を,製作者と世界の関係性を,人々がそれをどのように使用するかという観点から,徐々に明らかにしていく過程なのだ,とも言えます。
Q:陶芸では何を目指しているのですか
A:ヒトとは何なのかを探求することです。つまり,自分自身を通して人間や自然を観察するとも言えます。人間というのは,標本として隔離できるようなものではないですが,人生という大きな視点からは捉えることができます。人類の歴史は続いていきます。人々が物を何を,どのように使用するのか,ということは,このようにしてヒトとは何であるのか,ということを表現することに利用できるはずです。
Q:陶芸ではどんな考えで作っていますか
思考と実践を組み合わせた実験のようなものです。 すべての作品は,実現可能であるかどうかテストされなければなりません。 常に心から浮かび上がる新鮮なアイデアがたくさんありますが,それらは全て普段の生活から着想を得るのです。空と川がごちゃごちゃになっているさま、混雑した、または突然空虚になった通り、そして植物,それらは全て春,夏,秋,冬の季節ごとに異っています。 このようにして生み出されたアイデアは、物体を生み出し、それを実用性という観点から現実に戻ります。
Q:同じものは作らいないと聞きましたが何故ですか
A:ただの繰り返しなど誰もできないからです。次の瞬間は常に違うものであります。
Q:茶器を作ることが目的ですか
A:はい、これは長い間考えた後の最終的な答えです。 景徳鎮に来たとき最初にやったことは,お茶を入れるための道具類の製作だったからでもあります。全ての作品は根本的には等しいと考えているので,これで良いのだと思います。
Q:自分の茶器をどのように使って欲しいですか
A:使う人の独自の方法で使ってください。 彼らと私には、必ず何か共通点があるに違いありません。
Dong Quanbin 茶会
2/22 黄峰麗(満席)
2/23 茶禅草堂 岩咲ナオコ(満席)
2/24 茶絲道 堀口一子(満席)
2/25 櫻井焙茶研究所 櫻井真也(満席)
董全斌展(ドン チュァンピィン) 変化-茶的天意
The Exhibition of Dong Quanbin
2023年2月18日(土)~25日(土) 会期中無休
営業時間 11:00~18:00 最終日は17時迄
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6
049-298-8715 utsuwanote@gmail.com
董全斌プロフィール
1979年生まれ。
中国河北省張家口市宣化県。
河北師範大学美術デザイン学科卒業。
卒業後、北京にデザインカルチャー
コミュニケーション会社を設立。
10年後、景徳鎮にて陶芸を始める。
現在、景徳鎮にて制作活動。
by sora_hikari | 2023-02-21 18:00 | 董全斌展2023