「大前悟展  土に還る」開催のご案内

「大前悟展  土に還る」開催のご案内_d0087761_05524467.jpg

「大前悟展  土に還る」開催のご案内_d0087761_05524608.jpg


1月21日(土)から28日(土)まで開催する「大前悟展  土に還る」のご案内です。

国宝不二山写、重文黒楽雨雲写、井戸、黄瀬戸など目を見張る大前悟さんの茶碗の数々。そして今回初お目見えの新作の志野茶碗。実に上手い。茶陶愛好家に支持される理由も分かります。斯様に大前さんの作品は古典を本歌とする作風に目が留まりがちですが、実のところ、その本歌の持つ風合いを淡路島を中心とする粘土で如何に表しているか、その点にもっと着目するべきでしょう。今は原土+薪窯による焼き物を手掛ける人は増えていますが、単に手を加えぬ素材を古典的手法で振り回しても、良い焼き味が得られるとは限りません。例えるなら自然農法で育てた素材だけで美味しい料理が成立するのではなく、シンプルな構成ゆえに如何に旨味を引き出すかが、料理人の技量の問われるべき仕事ではないでしょうか。大前さんの作品の魅力は、古典の形を借りたその奥にある土と焼きの表現です。特に最近は古典の再現よりも、鬼ヶ島(淡路島)令和土器のように土そのものに立ち還って焼き物自体を見つめ直しているように思えます。このような手つかずの土をそのまま使いながら、焼きの味わいを引き出す。この単純な構成に大前さんの力量が浮かび上がります。優れた土の料理人。そう思います。店主

大前悟展  土に還る 
2023年1月21日(土)~1月28日(土) 会期中無休
作家在廊日 1月21日
営業時間 11:00~18:00  最終日は17時迄
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6

1972年 大阪に生れる
1990年 神戸にて陶芸を始める
1999年 大阪にて初個展
2001年 信楽に移住
2003年 全地下式穴窯を築窯
2010年 兵庫県淡路島市に移住
2010年 半地下式穴窯を築窯

(表紙)
志野茶碗 Φ13/H8cm
(宛名面)
黄瀬戸茶碗 Φ11/H9cm
鬼ヶ島令和土器壷 Φ11/H10cm
鬼ヶ島井戸茶碗 Φ16/H10cm
鬼ヶ島黒高麗扁壷 W18/D12/H20cm
白黒茶碗 不二山写 Φ12/H9cm
鬼ヶ島令和土器自由器 W16/D12/H18cm
鬼ヶ島令和土器自由器 Φ7/H9・14cm
鬼ヶ島鉄砂扁壷 W12/D9/D11cm
黒茶碗 雨雲写 Φ12/H9cm


by sora_hikari | 2023-01-15 10:00 | 大前悟展2023

<< 「大前悟展  土に還る」1/2... 「水谷渉展  規格外」ありがと... >>