2023年 01月 01日
「水谷渉展 規格外」開催のお知らせ
1月7日(土)から1月14日(土)まで開催する「水谷渉展 規格外」のご案内です。
水谷渉さんの器との出会いは17年前にクラフトフェア松本に出展されていて、鉢をひとつ買わせて頂いたときでした。それはとても重くて歪んでおり、当時全盛であった癖のない暮らし向きの器とは違った土の存在感のある異質な印象を受けたのを覚えています。その時には十分にそれを理解できず、すっかり年月は過ぎてしまいました。その後、水谷さんらしき方が唐津で粘土屋をやっているという噂を聞いて、多分あの時の作家さんだと記憶が結びついたのです。
昨夏唐津の水谷さんの工房をお訪ねしたところ、7年前に唐津に移住して、陶芸家と同時に粘土屋の仕事を引き継いで唐津の土も扱っているとのことでした。生まれは愛知県春日井市、ご実家が陶芸を家業としており中学生の頃から焼き物に携わってきました。19歳に唐津で野村淳二さんや中川自然坊さんのところで修行し、さらに21歳で常滑の鯉江良二さんのもとで修行、その後、岐阜県飛騨高山で独立、2011年には島根県松江市へ、そして2016年に再び唐津に戻ってきました。
ご経歴から察するに、豊富な経験と技術に裏打ちされた生粋の陶芸家人生に見えますが、いわば正統派焼き物の流れとは一線を画す規格外の作品を作っています。茶陶とも言えない、うつわ作家とも限定できない、唐津焼でもない、土から滲み出るような焼き物が軸にあり、それを用途という枠に収めようとして納めきれない、枠から外れたところが水谷さんの魅力なのです。
唐津に伺った際に2時間ぐらいお話をお聞きしたのですが、その間一度も目を合わせてもらえなかったのが未だ心残りです。さて少しは心を開いてくれることを願って新年をスタートしたいと思います。店主
水谷渉展 規格外
2023年1月7日(土)~1月14日(土) 会期中無休
作家在廊日 1月7日
営業時間 11:00~18:00 最終日は17時迄
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6
経歴
1975年 愛知県に生まれる
1990年 陶芸を始める
1994年 唐津で修行
1996年 鯉江良二氏に師事
2000年 岐阜県飛騨高山に築窯
2011年 島根県松江市に移住
2016年 唐津にて作陶を始める
by sora_hikari | 2023-01-01 18:00 | 水谷渉展