「雅風急須 伊藤雅風の仕事」7日目

雅風急須 伊藤雅風の仕事」の7日目。

茶葉の旨みや香りを楽しめる「絞り出し」。茶葉を淹れて湯に浸し、絞り出すというよりも、蓋を内側に少しずらして、しずくのように茶杯に注ぎます。上質なお茶を少量づつ楽しむ、これもまた「雅風急須」の形です。

熱さを防ぐ把手がついていないので、ぬるめのお湯を淹れて飲む上煎茶や玉露用と一般的に思われますが、割と熱いものにも使え、蓋碗(がいわん)のように使う方もいます。

構造は身と蓋のみのシンプルゆえに、造りはシビアになります。蓋と身の合わせの精度、少しずらして注ぐ際のスムーズさが重要です。蓋を内側に軽くずらして隙間を作る際に、本体内側のラインにきちんと添うように作ってあります。

また外形的な魅力を出すために、蓋の装飾(藻掛けや打ち出し)、ツマミ部分に工夫をこらしています。構成要素の多い急須と違って、見せ所が少なく、機能性と共に品格をどう出すかに力量が問われます。

上級者向けに思われがちですが、茶葉の旨みをストレートに味わいたい方にお使い頂きたい「雅風急須」のひとつです。

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※オンライン販売は12月24日(土)夜から予定しております。

雅風急須 伊藤雅風の仕事
2022年12月17日(土)~25日(日)
11時~18時 最終日は17時迄 
作家在廊日 12月17日・18日
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6

略歴
1988年 愛知県常滑市に生まれる
2007年 常滑高等学校セラミック科卒業
2009年 村越風月氏に師事
2011年 名古屋造形大学産業工芸コース卒業
2012年 独立
2022年 現在、愛知県常滑市にて制作


上段左から
黒泥急須 胴径11・高さ8cm 180cc
藻掛大平丸急須 胴径17.5・高さ6cm 210cc
松花烏泥急須 胴径10.5・高さ8cm 160cc
青藻掛蓋碗 口径10・高さ7cm 70cc

下段左から
朱泥茶銚 胴径13.5・高さ6.5cm 170cc
藻掛平角形茶銚 胴径14・高さ4.5cm 100cc
黄泥急須 胴径11・高さ6.5cm 140cc
黒泥茶碗(内刷毛目) 30cc/黒泥打出紋茶托/黒泥船形湯冷耳付 120cc/黒泥茶心壷 100ml


by sora_hikari | 2022-12-23 09:00 | 伊藤雅風展2022

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