2022年 12月 20日
「雅風急須 伊藤雅風の仕事」4日目
「雅風急須 伊藤雅風の仕事」の4日目。
黒泥(こくでい)の「雅風急須」です。常滑急須と言えば朱泥を思い浮かべますが、黒く燻した常滑の急須も多く見かけます。
この「雅風急須」の黒は、それらの燻した黒急須とは異なり、朱泥急須で使う土を還元焼成によって黒く焼き上げているのが特徴です。写真をご覧頂いて分かるように、艶のある黒褐色をしており、酸化して黒光りするブロンズ像のような印象です。朱よりも引き締まって見え、道具としてのギア感が高まります。
独立当初は朱泥急須をメインにしていましたが、独自の急須を作るべく、苦労を重ねて生み出したのが、烏泥、黄泥、そして黒泥でした。常滑に於いて「雅風急須」のオリジナリティという点では「黒泥」が一押しになります(ご本人談)。
「朱」の急須と「黒」の急須。それは漆器における関係性にも似ています。華やかな朱、一方で厳かな黒。両者が響き合い茶席を豊かにするのです。
本日時点(12/20夕方)で残っている作品は、総数61点(急須33点、茶銚5点、絞り出し11点、蓋碗4点、茶海・湯冷まし4点、茶心壷2点、蓋置き・茶通置き2点)となっております。ご来店の際に参考になさってください。
※オンライン販売は12月24日(土)夜から予定しております。
雅風急須 伊藤雅風の仕事
2022年12月17日(土)~25日(日)
11時~18時 最終日は17時迄
作家在廊日 12月17日・18日
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6
略歴
1988年 愛知県常滑市に生まれる
2007年 常滑高等学校セラミック科卒業
2009年 村越風月氏に師事
2011年 名古屋造形大学産業工芸コース卒業
2012年 独立
2022年 現在、愛知県常滑市にて制作
上段左から
黒泥急須 胴径11・高さ8cm 180cc
藻掛大平丸急須 胴径17.5・高さ6cm 210cc
松花烏泥急須 胴径10.5・高さ8cm 160cc
青藻掛蓋碗 口径10・高さ7cm 70cc
下段左から
朱泥茶銚 胴径13.5・高さ6.5cm 170cc
藻掛平角形茶銚 胴径14・高さ4.5cm 100cc
黄泥急須 胴径11・高さ6.5cm 140cc
黒泥茶碗(内刷毛目) 30cc/黒泥打出紋茶托/黒泥船形湯冷耳付 120cc/黒泥茶心壷 100ml
by sora_hikari | 2022-12-20 18:00 | 伊藤雅風展2022