「吉田佳道展 竹の構造美」7日目

吉田佳道展 竹の構造美」の7日目。

会期は残すところあと2日となりました。最終日の10月16日(日)は時間を繰り上げて17時で終了させて頂きます。また10/15、16は3年ぶりに「川越まつり」が開催されます。川越市政100周年にあたり、山車29台が勢揃する見応えのある内容です。町中は午前10時から午後10時まで交通規制され、大変混雑します。お祭り好きの方には朗報ですが、人混みが苦手な方は避けた方が無難かもしれません。因みにうつわノート周辺は、規制はございませんので静かです。

本日ご紹介するのは、縄文の名のついた縄目編みの花かごです。繊細なくし目やあじろ編みに比べ、ざっくりとした味わいで、上方と下方にずれがあり動的な印象です。黒竹を縄目編みにして松煙を入れた漆で仕上げた花入れ。黒縄文の名の通り土器のような形状で、動きのある黒い胴体で花映りの良い花籠です。不定形にゆらぐ姿は、蹴ろくろで作られた焼き物のタッチに重なります。さらに節の強い布袋竹の根を持ち手したものは、野趣に富む花籠に仕上がっています。

竹かごが使われた歴史は古く、藍胎漆器と呼ばれる竹で編んだ籠を漆で固めたものが縄文時代に作られています。縄文土器自体が、当初は編み籠が原形だったという説もありますから、竹と人の密着した暮らしは何千年にも及ぶのです。この荒々しく男性的な籠は、きっと花を優しく受け止めてくれます。秋の花も似合いますが、春の柔らかな花と対比して合わせるのも楽しそうです。

繊細さと大胆さ。両者の意識を竹かごで表現する吉田さんの一方の顔を見るようです。

吉田佳道展オンラインストア
10月12日(水)20時~10月16日(日)23時まで

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吉田佳道展 竹の構造美   
2022年10月8日(土)~10月16日(日) 会期中無休
営業時間 11:00~18:00  最終日は17時迄
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6
049-298-8715 utsuwanote@gmail.com

吉田佳道(よしだ・よしみち)プロフィール
1962年 大阪府生まれ
1988年 大分県別府にて竹工芸を学ぶ
1993年 長野県安曇野市にて独立
2022年 現在、同地にて制作

「吉田佳道展 竹の構造美」7日目_d0087761_01001497.jpg「吉田佳道展 竹の構造美」7日目_d0087761_01002081.jpg


by sora_hikari | 2022-10-14 18:22 | 吉田佳道展2022

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