2022年 08月 04日
「沢田重治と外池素之展 常滑古今」6日目
「沢田重治と外池素之展 常滑古今」の6日目。
外池素之さんの片口3選。大きな片口鉢は注器というよりも、注ぎ口が付いた大鉢と言った方が良いでしょう。見込みの部分に重ね焼きをしたうつわの高台がくっついて残っています。本来なら窯の中の事故にあたりますが、むしろそこを見どころとして活かしている点が、この大片口鉢の個性になっています。またその見込みに向かって藍色とくすんだ灰色が混ざり合い、湖の衛星写真のような景色を描いています。普段使いにはサイズが大きいですが、どう使いこなすか楽しい鉢でしょう。他の2点は鉄釉の流れの変化が見どころの手頃なサイズの片口です。釉薬を流して景色をつくる。これは沢田重治さんの壷と繋がる共通点です。
写真順)
2)特大片口鉢 Φ36H12.5cm
26)鉄鉢片口 Φ16H7.0 cm
27)端鉄片口 Φ17H6.5 cm
【沢田重治・外池素之展のオンラインストア】
8月3日(水)20時~8月7日(日)23時まで
沢田重治と外池素之展 常滑古今
Tokoname Past and Present
2022年7月30日(土)~ 8月7日(日)
営業時間 11:00~18:00 最終日は17時まで
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6
沢田重治(さわだ・しげじ)略歴
1906年(明治39)江戸時代から続く窯元「丸四」の長男として常滑で生まれる。
1920年(大正9) 14歳で常滑高等小学校を卒業後、家業(製陶業)を継ぐ。
当時常滑で主流であった土管や建築陶器よりも江戸時代の伝統を引き継ぐ甕や壺などの大物造り一筋に作陶を続ける。
1969年(昭和44)60歳 長男に家業を譲り、より一層大物造りに専念する。
1979年(昭和54)70歳 伝統工芸士認定される。
1982年(昭和57)73歳 に認定される。
1986年(昭和61)77歳「勲七等青色桐葉章」を授与。
1999年(平成11)92歳 老衰により鬼籍に入る。
外池素之(トノイケモトユキ)略歴
1992年 愛知県大府市 生まれ
2014年 愛知大学 地域政策学部 卒業
2014年 広告代理店勤務
2019年 とこなめ陶の森 陶芸研究所 修了
2022年 常滑を拠点に製作活動
by sora_hikari | 2022-08-04 18:20 | 沢田重治・外池素之展