2022年 07月 13日
「松田苑子・黒木紗世 二人展 花の記憶」7/16(土)より
写真は黒木紗世さんの作品です。今展では約40~50点を出品予定です。
金沢市で制作する漆芸家・黒木紗世さんは、黒色や赤呂色を下地にして蒔絵のいち技法である「針描き」で植物を描いています。漆を塗った面に金属粉を蒔き、乾かないうちに針で文様を描き込んでいく根気のいる仕事です。模様を描く際は植物の目線に立ち、花の短い生涯を取り巻く情景を漆で留めることを心掛けています。絢爛豪華な蒔絵とは一線を画し、錫色と黒色のツートーンは落ち着きのある妖艶な世界を生み出します。平面的な皿や鉢は版画的であり大胆な構成な模様に心を奪われます。一方、立体的な蓋物や茶入は周囲に描かれた模様が輪舞曲のように繰り返され、その世界に引き込まれていきます。またそっと触れるとプリントとは異なるマチエールがあり、微かな感触が針描きの立体を感じさせ、視覚のみならず触覚による素材との対話が生まれることでしょう。今展は鋳込みガラスの箱を作る松田苑子さんとの二人展になります。素材は異なりますが、お互いに「花の記憶」を刻む作品が同じ空間で響き合う展示会です。店主
黒木紗世 略歴
1989年 京都府生まれ
2008年 京都市立銅駝美術工芸高等学校 漆芸専攻卒業
2013年 京都市立芸術大学 漆工科髹漆専攻卒業
2016年 金沢卯辰山工芸工房 漆芸技術研修者修了
2022年 現在、金沢市内にて制作
写真順)
四方皿「宵の庭」 幅22.5 奥行22.5 高さ3.5cm
丸形蓋物「花冠」 径6.75 高さ6.4cm
茶器「紡ぐ」 径6.38 高さ7.0cm






松田苑子のガラス箱、黒木紗世の漆器 花の記憶
2022年7月16日(土)~24日(日)
*初日7月16日は予約制になります。申込方法はこちら をご覧ください。
作家在廊日 7月16日・17日
営業時間 11:00~18:00 最終日は17時まで
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6

by sora_hikari | 2022-07-13 18:00 | 松田苑子・黒木紗世展