「藤田佳三展 黄泉の豊穣」5日目-2

藤田佳三展 黄泉の豊穣」の5日目-2。

尺一(一尺30cm+一寸3cm)を超える34.5cmの堂々たる大皿。色や手数も多く、縁部に貼花が加わり、肉感的なボリューム。艶やかな絵柄でこれぞという風格です。

この皿を見ると江戸後期の京都の陶工・奥田穎川(えいせん)の呉須赤絵を彷彿させます。穎川は京都で初めて磁器に取り組み、また文化にも通じた知識層でした。頴川の下には、青木木米、欽古堂亀祐、仁阿弥道八といった、その後の京焼を担う陶工たちが集い、新たな時代を作り出しました。

藤田さんは京都ご出身であり、その作行を見ると潁川の赤絵との因果を感じます。食器の軽やかな絵付けの他にこのような風雅な一品もまた今展の見どころなのです。

19)紅安南尺一寸皿(径34.5・高さ6cm)

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【藤田佳三展オンラインストア】は、本日6月8日(水)20時から購入手続きを承ります。なお店頭でも同時に販売しておりますので、先に売約済みなる場合がございます。あらかじめご了承ください。
https://utsuwanoteshop.stores.jp/

藤田佳三展 黄泉の豊穣
2022年6月4日(土)~12日(日) 
営業時間 11時~18時 最終日は17時迄 
ギャラリーうつわノート 
埼玉県川越市小仙波町1-7-6

プロフィール
1963年 京都市生まれ
1982年 京都市銅駝美術工芸高校卒業
1986年 京都芸術短期大学陶芸専攻科修了
1987年 小川文斎氏に師事
1990年 兵庫県丹波立杭にて修行
1993年 京都府亀岡市にて独立開窯
2022年 現在、同地にて制作

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by sora_hikari | 2022-06-08 18:40 | 藤田佳三展2022

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