2022年 05月 29日
「壷田和宏・壷田亜矢展 山暮らしのうつわ」ありがとうございました
弊店で2020年に行った展示会では象徴性の強い作品的な器が多く並びましたが、今展では暮らしの延長上にある「道具」にフォーカスした内容でした。一方で最近人気のある土鍋は敢えて出展せずに、より日常的なアイテムを広げる内容でした。高千穂の暮らしから生まれる「うつわ」、生活の工夫から発想される「道具」。そのうえで「焼き物」としての味わいをどう備えるか。このバランスの中にお二人の器はあるように思います。
以前は和宏さん、亜矢さんそれぞれの個展もありましたが、最近は一緒に展示会を行うことがほとんどだそうです。会場に並ぶ器もどちらが作ったとは記載していません。決して製作パートを分けた分業ではなく、それぞれで作っているのは変りがないそうですが、しかし使っている土や焼成は同じものも多く、また何を作るかはお互いに話し合いをするそうです。お互いの得意と不得意、重なる部分と各々の個性を踏まえながら、全体として同調しているのです。
ご来店の方も、ご自宅の台所仕事をイメージしながら楽しく選ぶ様子が特徴的でした。焼き物の道具の楽しさにあらためて気づかされる展示会でした。お持ち帰り頂きましたうつわや道具がどうぞ皆様のお暮しと共に末永くご愛用頂けますことを願っております。
この度はありがとうございました。
by sora_hikari | 2022-05-29 17:00 | 壷田和宏・亜矢展2022