2022年 03月 16日
「山本亮平・平倉ゆき展 白瓷のアティチュード」3/19(土)より
3月19日(土)から始まる「山本亮平・平倉ゆき展 白瓷のアティチュード」の出品物。青瓷小鉢。径13.4・高さ4.7。粉青色の高貴な青磁とは異なり、曇り空の濃淡の雲が重なったような灰青色の小鉢です。見込みは斑な釉や降りもの、裏を返せば胴部に縮れも見られます。粋を極める青磁に対して、粗製の青瓷。なんとも不完全なこの青瓷は、正攻法の美しさよりも抽象的な読解が求められます。いや、外見的視覚で得られる美しさよりも、内面的な情緒が揺り動かされる心理的な感覚美といった方が分かり易いかもしれません。侘茶の祖である村田珠光の選んだ青瓷も、青色ではなく黄褐色の粗製のものであった訳で、当時の上流層が持つ正統な天目や青磁に対して、内面的なものの見方を呈する新たな美しさの提案であったのでしょう。
山本亮平・平倉ゆき展 白瓷のアティチュード
2022年3月19日(土)~27日(日)
11時~18時 最終日は17時迄
作家在廊日 3月19日
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6
山本亮平
1972年 東京都生まれ
1998年 多摩美術大学油絵科卒業
2000年 佐賀有田窯業大学短期修了
2022年 佐賀県有田町にて制作
平倉ゆき
1978年 長崎県生まれ
2000年 佐賀有田窯業大学短期修了
2001年 絵付師として3年間活動
2022年 佐賀県有田町にて制作
by sora_hikari | 2022-03-16 18:16 | 山本亮平・平倉ゆき展