「大平新五展 古今一如」7日目

大平新五展 古今一如」の7日目。

壷に芒(ススキ)をいれるといかにも晩秋らしく物悲しい気持ちになります。本来ならネガティブなはずの感傷的な思いに、むしろ閑寂の趣に美しさを感じるというのは日本独特の感覚のように思います。外形的に絢爛豪華な美しさと違って、内面的な寂しさに浸る感覚は、視覚的には表しづらい抽象の世界です。そこを感じるか、感じないか、耳をすますように感覚を研ぎ澄ませば聞こえてくるでしょう。これが大平新五さんの骨董や自作に通じているニュアンスです。経験的に作家ものから骨董に関心を寄せる方は多くいますが、逆に骨董が好きな方が現代の作家ものに関心を寄せる割合は少ないように思います。しかし大平さんのように古今のものを区別せず、また物の肩書に頼らず、お互いに通じ合う風合いを求めてひとつの世界を描こうとする「作家もの」にも時には垣根を払って目を向けるのも豊かなことだと思うのです。


会期は残すところあと2日となりました。秋深まる川越にどうぞお越しください。

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大平新五展 古今一如

Shingo Ohira Ancient and Modern

20211120日(土)~28日(日)

営業時間 11時~18時(最終日は17時迄)

ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6(地図


プロフィール

1973年 滋賀県信楽町に生まれる

1997年 窯業材料の仕事を行う

2000年 穴窯・登窯作りを請け負う

2000年 骨董蒐集を始める

2014年 京都にて初個展

2021年 現在、滋賀県信楽町にて活動中

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by sora_hikari | 2021-11-26 16:48 | 大平新五展

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