2021年 08月 07日
「カネ利陶料展 陶土製造業の誇り」 8日目
「カネ利陶料展」の会期は明日8/8 17時までとなりました。最終日もカネ利の会長ご夫妻、日置社長が在廊しますので、この機会にお越しください。
岐阜県瑞浪市にあるカネ利陶料の写真です。美濃焼の産地の美濃地方は、500万年前に出来た東海湖という琵琶湖の6倍もあった広大な湖の湖底に、地殻変動を繰り返して流れ込んだ風化花崗岩が堆積し大量の粘土が生成されました。美濃や瀬戸は地質に恵まれ、粘土の量、質、種類ともに豊富で全国の中でも有数の産地になったのです。
カネ利陶料は明治創業以来、多治見市、土岐市、瀬戸市を中心とした美濃焼の原材料となる「陶土」の製造、販売を行なってきました。 東濃地区を中心とした窯元メーカーや全国の陶芸家に対し、細やかなリサーチの元に使い手が求める土を知り、その人の手の中にある「粘土」を共に探す仕事をしています。
また今春、敷地内に「土のShop」(予約制)をオープンし、小分けした粘土を相談しながら選べるようになっています。カネ利の粘土を使う陶芸家の作品はなるべく展示会で購入するように心がけ、実際に自分たちで使ってみて粘土に問題がないか検証するそうです。
陶土製造の仕事以外にも、採土場の見学ツアーを行ったり、講演活動、美術館での企画展示、研究活動も行っています。さらに昨年からは市の陶磁資料館にある「千本杵搗(きねづき)水車」という江戸期の原料を砕く水車の修復に取り組んでいます。
土を多売することよりも、ひとりひとりに丁寧に土を伝えていきたいと言います。土の知識や技術のみならず、歴史、文化、そして人との関係を築くこと。土への深い敬愛と共に、自分たちの仕事への誇りを感じるのです。
カネ利陶料展 陶土製造業の誇り
2021年7月31日(土)~8月8日(日)
11時~18時 最終日は17時迄
在廊日
8/7・8 岩島利幸・岩島ひとみ・日置哲也
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6
【展示会の内容】
1)カネ利の陶土の販売(約50種)
2)カネ利の土を使った作品展示
日置哲也 松永圭太 白石陽一 平野日奈子 額賀円也 岡野里香 畑中咲輝
3)土の相談会
8/7(土)、8/8(日)
岩島利幸氏・岩島ひとみ氏と日置哲也氏による陶芸家向けの粘土の相談を承ります。
by sora_hikari | 2021-08-07 18:00 | カネ利陶料展