「カネ利陶料展 陶土製造業の誇り」7/31(土)より

7月31日(土)から始まる「カネ利陶料展」のご紹介です。

今回は粘土の販売や作品展示を行いますが、それ以上にお伝えしたいのはカネ利陶料の会長・岩島利幸さん(71)のことです。

明治創業で三代目にあたる岩島さんですが、若い頃は陶芸家を目指したこともあったそうです。20代で家業を継ぎ、70年代から原土(木節や蛙目粘土)に長石を混ぜて焼き締まる土を作り、産業向けにたくさん売った時期があったそうです。しかし一方で圧力鋳込みで人間不在の産業にのみこまれる「土」の在り方や、ビニール袋から届く粘土だけが粘土という虚しさが残り、徐々に土の個性を生かした作家向けの土を提案していったそうです。それが約30年前のこと。

今も粘土の相談に訪ねてくる作家にまず聞くのは「何で焼き物をやろうと思ったの?」という本質的な問い掛けです。そして作家ごとの要望を丹念に聞き、土の提案を続けています。地元の子供や陶芸家を連れて鉱山や採土場を見学ツアーを行ったり、江戸期に使われた土や釉薬を砕く水車の復元に取り組んだり、その活動は単に陶土販売の域に留まりません。

土は地球創生のときから星のかけらであり、全ての生命のDNAが入っている。岩島さんの根幹にあるのは神聖な土に敬虔な思いです。今回は初日・二日目(7/31、8/1)のみの立ち会いですが、出来れば関東周辺の陶芸作家に会って頂きたいと思います。もちろんその場ですぐに答えがでる訳ではないと思いますが、どの土を選ぶかが重要ではなく、土のロマンチスト・岩島さんと知り合うことで土とどう向き合えるか。そういうきっかけの場になって欲しいと願っているのです。

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カネ利陶料展 陶土製造業の誇り

2021731日(土)~88日(日) 

11時~18時 最終日は17時迄

在廊日

7/318/1 岩島利幸・日置哲也

8/78 日置哲也

ギャラリーうつわノート

埼玉県川越市小仙波町1-7-6


【展示会の内容】

1)カネ利の陶土の販売(約50種)

2)カネ利の土を使った作品展示

日置哲也 松永圭太 白石陽一 平野日奈子 額賀円也 岡野里香 畑中咲輝

3)土の相談会

7/31(土)、8/1(日)、8/7(土)、8/8(日) 

岩島利幸氏と日置哲也氏による陶芸家向けの粘土の相談を承ります。営業時間中にフリーでお受けしますが、予約をご希望の方はメールにてお申込みください(utsuwanote@gmail.com


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by sora_hikari | 2021-07-28 18:00 | カネ利陶料展

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