「目片千恵 硝子の抒情詩」開催のお知らせ

「目片千恵 硝子の抒情詩」開催のお知らせ_d0087761_17265099.jpg


6月19日(土)から27日(日)まで開催する「目片千恵 硝子の抒情詩」のご案内です。


目片千恵 硝子の抒情詩

mekata chie  Lyric poetry of glass

2021619日(土)~27日(日) 

営業時間 11時~18時 

最終日は17時迄

作家在廊日 619

ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6


======


硝子は

空っぽのように

すきとって見える。

 

けれども

たくさん重なると、

海のように青い。

 

文字は

蟻のように

黒くて小さい。

 

けれども

たくさん集まると、

黄金のお城の噺もできる。    

 

金子みすゞ


======

 

童謡詩人・金子みすゞの「硝子と文字」。平易な言葉で綴った抒情的な世界です。硝子という言葉を使った詩篇がいくつかありますが、目片千恵さんのガラス展に合わせてこの詩を取り上げてみました。


目片さんのガラスの特徴は、曲面に沿った研磨のラインと淡い色合いです。ガラスを宙吹きした後、その形に沿って丹念に研磨してラインを作り出します。それを再び電気炉に戻して表面を和らげることで、光を拡散する柔らかな色調が生まれるのです。硬質なガラスでありながら、優しく曖昧な儚さ。それは抒情的で内面から湧き出る感情を引き起こします。それは万物を慈しみに満ちたまなざしで見つめ、何気ないものごとの本質を表現した金子みすゞの詩の世界に通じるように思います。


今展では夏の食卓に欠かせないコップ、ボウル、プレートなどの食器をはじめ、一輪挿し、茶入、蓋物などのエレガントな小道具も出品されます。金子みすゞの詩のごとく淡き抒情のガラス。うたかたの思い出。どうぞ皆さまの心の中にほのかな詩を思い浮かべてください。店主

 

プロフィール

1972年 東京に生まれ

2001年 能登島ガラス工房 吹きガラス講座修了

2001年 牧山ガラス工房(石川県)にて製作を始める

2021年 現在、滋賀県大津市にて制作


「目片千恵 硝子の抒情詩」開催のお知らせ_d0087761_17265117.jpg

by sora_hikari | 2021-06-14 17:27 | 目片千恵2021

<< 「目片千恵 硝子の抒情詩」6/... 「豊増一雄展 哀愁の青瓷」 あ... >>