「大前悟展 幽世の陶」8日目-2

大前悟展 幽世の陶」の8日目-2。

写真は兵庫県淡路島市の大前悟さんの工房の様子です。大阪生まれ、神戸育ち。若い頃に京都で茶室などの左官職人を経験したことがあるそうです。その後、ろくろ師で京焼を手掛けておられたお兄様の手伝いがきっかけで陶芸を職に選びました。当時は有馬温泉の旅館向けの器を主に絵付けを担当していたそうです。その後、伊賀の破れ壷に感動し、2001年に信楽に移住し作家として独立しました。2010年に現在の地、淡路島に居を移し現在に至ります。

淡路島は淡路瓦や珉平焼など知られていますが、大前さんの手掛ける作風とは異なります。大前さんはその地の土や石を使い、古典を本歌とする茶碗を主に焼いているのが特徴的です。作品の名称に「鬼ヶ島」とつくものが多いですが、それは淡路島の土を表しています。「鬼ヶ島」は桃太郎伝説の方ではなく、滋賀県大津市に古くから伝わる巨人伝説(だいだらぼっち)があり、その巨人が投げた石が淡路島になり、投げて開いた窪みが琵琶湖になったという謂れに基づいています。

ここ淡路島で赤楽、白楽、黒楽、井戸、黄瀬戸、粉引、志野など、茶碗の基本を網羅し、その風合いの巧みには目を見張るものがあります。それは土を読み取る力と、焼成の技術、そして名物をきちんと咀嚼して理解している点にあるでしょう。抽象的な言い方になりますが、土を活かして焼く勘所の良さがそれを成しているように思います。振り返るなら、左官職人の際の経験が活きているのかもしれません。

会期は明日4月11日(日曜)17時までとなります。ぜひこの機会に手に取って大前さんの焼き物の味わいを体感して頂ければと思っております。

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大前悟展 幽世の陶(かくりよのすえ)

2021年4月3日(土)~11日(日)

11時~18時 最終日は17時迄

うつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6


プロフィール

1972年 大阪に生れる

1990年 神戸にて陶芸を始める

1999年 大阪にて初個展

2001年 信楽に移住

2003年 全地下式穴窯を築窯

2010年 兵庫県淡路島市に移住

2010年 半地下式穴窯を築窯

2021年 現在、同地にて作陶


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by sora_hikari | 2021-04-10 18:44 | 大前悟展

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