「大前悟展 幽世の陶」6日目-2

大前悟展 幽世の陶」の6日目。

床の間の軸を寛永の三筆のひとりである松花堂昭乗の消息に掛け代えました。江戸時代初期の僧侶であり文化人で「松花堂弁当」の名にもなった人物です。手前に据えた光悦写しの乙御前とともにご鑑賞ください。

古典は時に教条的ではありますが、しかし何百年にも渡って遺されてきたものには時代を超えた普遍的価値があるはずです。昭和の桃山再興から続く焼き物の基準に置かれながらも、その奥に潜む美しさの意味を見つめ、現代に引き出すことも大切でしょう。茶陶という領域を決めずに相互に行き来する。特定の分野にカテゴライズして視野狭窄に陥るよりも、いい絵はいい、好きな音楽にジャンルは不要、と誰もが日頃から体感しているように、焼き物もまた境界を越えて交じり合っていくべきだと思います。

【大前悟展 オンライン販売のご案内】
現在大前悟展の茶碗と壷を公開中です。他のアイテム(食器、酒器)は4月9日(金)の夜にアップする予定です。

大前悟展 幽世の陶(かくりよのすえ)

2021年4月3日(土)~11日(日)

11時~18時 最終日は17時迄

うつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6


プロフィール

1972年 大阪に生れる

1990年 神戸にて陶芸を始める

1999年 大阪にて初個展

2001年 信楽に移住

2003年 全地下式穴窯を築窯

2010年 兵庫県淡路島市に移住

2010年 半地下式穴窯を築窯

2021年 現在、同地にて作陶


「大前悟展 幽世の陶」6日目-2_d0087761_02124802.jpg

「大前悟展 幽世の陶」6日目-2_d0087761_02124832.jpg


by sora_hikari | 2021-04-08 18:00 | 大前悟展

<< 「大前悟展 幽世の陶」7日目 「大前悟展 幽世の陶」6日目 >>