2020年 12月 27日
「伊藤雅風展 茶を奏でる急須」ありがとうございました
「伊藤雅風展 茶を奏でる急須」は本日終了しました。前回にも増して急須作家として評価の高まりを実感する9日間でした。このような状況にもかかわらず、万難を排してご来店下さいました皆様に、また初日 の入店ルールにご理解を賜り心より感謝申し上げます。次回よりお客様のご負担を考慮し、事前予約制を導入したいと思っております。
伊藤雅風さんの急須を知ると、古典と繋がる確かさを感じます。それは外形の写しだけなく、材料の吟味と手順、成形方法、喫茶スタイル、歴史文化など全体を踏まえた上で、どう今の時代と繋がるという知見です。古典の呪縛から逃れることは、まず古典を知ることでもあるでしょう。当世の流行のみを追った自己解釈は往々にして短期で破綻します。原点探しと今の時代の接続。これを若干32歳の伊藤雅風さんが成し、常滑急須の新たな歴史が築かれていくのを目の当たりにしました。急須は機能的な美しさ、様式的な美しさ、そして茶を喫することで意識を高揚させる精神的な美の道具でもあります。
今回たくさんの方に雅風急須をお選び頂きました。急須の良さもさることながら、美味しくお茶を奏でるのは、最終的にそれを使う方に委ねられます。コロナ禍で外出も憚られる年末年始となりそうですが、ご自宅にてお選び下さいました急須を通して心豊かなお茶と供に新年をお迎えください。
会期中に急須選びのアドバイスをして下さった藤香さん、茶葉をご提供下さった青鶴茶舗のフローラン・ヴェーグさんに感謝申し上げます。
残念ながら伊藤雅風さんの立会いはかないませんでした。オンラインで在廊はしたものの、今展のために2年を費やしながら、お客様に直接会えなかったのは、雅風さん自身一番残念だったことと思います。しかしその思いは十分にお客様に届きました。雅風さん、今回も本当にありがとうございました。
【オンライン販売について】
明日より在庫品の選定および撮影を行い、オンライン販売は12/29以降にご案内する予定です。公開日時はあらためてご案内します。何卒ご了承ください。










by sora_hikari | 2020-12-27 17:30 | 伊藤雅風展2020