2020年 11月 29日
「鶴野啓司展 名もなき土」ありがとうございました
「鶴野啓司 展 名もなき土」は本日終了しました。展示会にご来場頂きました皆様、喫茶会にご参加下さいました皆様へ厚く御礼申し上げます。
鶴野さんは窯焚きを約3か月かけて準備します。次の窯焚きはどのように焚くか。それをイメージして土をつくり、ろくろをひき、釉薬を用意します。どの辺の温度で溶かすか。どう焼き進めるか。どこで止めるか。基本的なパターンはあっても、その都度窯焚きはアレンジを加え、チャレンジします。いろいろな因子が絡みあって、ひとつの成果に向かう。それはジャズセッションのように個々の演奏者が呼吸を読みながら、ひとつのステージを作っていくようなものでしょう。
再びコロナ感染の拡大によって、この先実店舗での展示会やイベントも先行き不透明です。しかし時間をかけて準備し、リアルな空間に作品を並べ、花をいけ、室内を整え、お客様を迎える。その日の天気、季節、時間によって変化する外からの光、立ち会う作家と顧客の間に生まれる会話、笑い、あるいは迷い。時間をかけた鶴野さんの作品を体験するステージとして、ここでも同様にいろいろな要素が絡み合いひとつのセッションが生まれます。今回、展示品と喫茶会と庭の紅葉がひとつになった奇跡のようなアルバムが出来たように思います。
一期一会。この鶴野セッションの演奏者のひとりとしてご参加下さいました皆様へ重ねて御礼をお伝えしたいと思います。この度はありがとうございました。








by sora_hikari | 2020-11-29 18:00 | 鶴野啓司展2020