「鶴野啓司展 名もなき土」8日目


鶴野啓司さんの粉引茶碗。見ての通り基軸には高麗茶碗の作行がありますが、その再現を追うのではなく、風合いを鶴野さんなりに咀嚼した現代の茶碗です。北茨城の土を使っていますが、白化粧土を掛けるには剥がれやすく扱いづらい土とのことです。溶けづらく照りが出ない。しかしその負の部分がかえって味わいとして功を奏していると言います。

ろくろで気にかけているのは、植物が土からはえて成長し自然にふわっと開いていく感覚。この不思議さは高麗茶碗にもあって、何故こういう形が作れるのだろうとの思いがあるそうです。例えば、粘土の塊を手に握ってひねり出されるような自然な力。びゅっと手から出る土のように、指先は立てず土に添って引き上げることを心掛けています。

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【入店に際してのご案内】
新型コロナウイルスの感染防止対策として、同時に入店者数(8名様迄)の制限、マスクの着用、手指のアルコール消毒、定期的な換気に留意しながら営業させて頂きます。

鶴野啓司 展  名もなき土
2020年11月21日(土)~29日(日)  
営業時間 11時~18時  
次回のお茶会 11/28(土)
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6

略歴
1967年 栃木県大田原市生まれ 
1990年 大学卒業後、会社勤務
1994年 栃木県窯業指導所 修了 
1994年 栃木県益子町にて独立
2020年 現在同地にて制作

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by sora_hikari | 2020-11-28 14:46 | 鶴野啓司展2020

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