「市川陽子展 漆皮」ありがとうございました


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市川陽子展 漆皮」は本日終了しました。会期中ご来店下さいました皆様に厚く御礼申し上げます。

市川陽子さん近影。華奢ながら強い意志を感じます。市川さんが学んだ京都芸大は所在地のイメージもあり伝統工芸の粋を極める教育を土台にしているように思いますが、存外にも前衛的オブジェの志向が強いそうです(学部や先生によるので一概には言えませんが)。その場合、卒業後はアート系ギャラリーでの発表や公募展の出品を重ねてアカデミックな領域で評価されることが多かったように思います。しかし市川さんが選んだのは市井の工芸系ギャラリーやクラフトフェアなどを主に選んできました。これはご本人の意思と同時に時代の要請もあったように思います。美術教育の先にある出口が閉塞し、その転換が現場で起こっている。美術領域から生活レイヤーへの変化。あるいは生活領域から美術レイヤーへの融合。美術と工芸の曖昧な時代。意識することなくコンバインされた新たな造形を求める作り手が増えている。個人的見解にはなりますが、民間で商う側としてそのような時代の変化を感じています。

今回、市川陽子さんの作品に初めて触れた方も多かったと思います。作品を発表するということは、社会との対話でもあります。その経験を重ねて、あらためて自己を確認し、チューニングされ、時代の価値と結びつきます。さらなる市川さんの活動を期待したいと思います。

この度はありがとうございました。


by sora_hikari | 2020-11-15 17:00 | 市川陽子展

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