「市川陽子展 漆皮」8日目

市川陽子展 漆皮」の会期は明日11/15(日)までとなります。最終日は時間を繰り上げて17時で終了させて頂きます。

写真は京都市内にある市川陽子さんの工房の様子です。京都らしい町の一角にあります。

京都市立芸術大学で工芸を専攻し、髹漆(きゅうしつ)を学びました。漆を使った魅力的な形はなんだろうと考え、当時は布に直接漆を浸してそのままの形を作品にしていました。漆は塗膜だけでなく、そのままが生き物のような素材であると考えていました。漆は縄文時代から使われた自然素材です。また皮革も古来より道具に使われた素材です。その2つが結びついたのは、大学を一時休学してヨーロッパ巡回の旅の途中で見たフランスのギメ東洋美術館の作品群でした。前衛の方向にあった自分を、あらためて東洋の工芸の魅力に気づかせてくれたそうです。

市川さんが漆皮(しっぴ)に見る原風景は、プリミティブな素材の強さ、自然素材と融和した東洋の工芸、そして幼少の頃の祖母への思いなのです。

市川さんより
「私のものづくりの原風景は、祖母と母に教えてもらった裁縫や編物といった手芸にあります。黙々と何時間も作業する手のかからない子供だったのではないかなと。フェルトを縫って小さな袋状のものを大量につくっていました。今と変わらないですね。そういえば革細工も祖母にもらったブローチが、漆皮制作のきっかけの1つでした。いろんなものを沢山もらってきたのだなと思いを巡らせる個展の準備期間でした。」

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市川陽子展 漆皮 SHIPPI
2020年11月7日(土)~15日(日) 
11時~最終日は17時まで
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6

プロフィール
1985年  大阪府生まれ
2009年  京都市立芸術大学美術学部工芸科卒業
2011年  同大学院美術研究科漆工専攻修了
2020年  現在京都市にて制作

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by sora_hikari | 2020-11-14 18:00 | 市川陽子展

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