2020年 05月 26日
「太田修嗣展 漆の聲 木の息吹」4日目-1(洗朱根来盤)
「太田修嗣展 漆の聲 木の息吹」は本日5月23日~31日までオンライン上(ブログ、Facebook、インスタグラム)で販売会を開催中です。
洗朱根来盤8寸(25.5cm)、7寸(20.5cm)、4寸(13cm)の3サイズです。盤とは平たい器のこと、皿や小盆としてお使い下さい。明るめの朱である洗朱(あらいしゅ)は、本朱(濃い朱)に黄味の強い黄口を加えることで発色します。
根来塗(ねごろぬり)は先に説明の通り、和歌山県の根来寺に由来する寺の什器として使われた漆器で、使い込まれたことで上塗りの朱が摺れて、下地の黒が透けた状態のものを言います。今はそれを漆器の装飾技法のひとつとして使う人も多くいます。しかし現代版の根来塗りは作る人によって千差万別で、かなり誇張された塗りもあります。
太田さんの場合、根来と言ってもかなり抑制的な印象です。従来の下地の黒が透ける表現はこの盤では採用しておらず、全体的に朱に薄く黒が滲んだムラ状の色が特徴的です。また盤の縁の幅は、木をのこぎりで切った際の切り痕をそのまま残し、敢えて整えずに不定形を良しとしています。
現代版根来塗りは人為的な古色表現だけに、ややもするとあざとさが先立ちますが、太田さんの根来は、刷毛のムラや木の表情を活かすことで自然体な仕上がりになっています。視覚的に朱と黒を表現した根来よりも、質感や風合いの方を大切にした根来と言えるでしょう。
自己を強調せず、木に依存して根来の風合いを活かす。木地作りから取り組む太田さんだからこそ出来る、木との信頼関係があるように思うのです。
今展の全作品カタログはこちらからご覧いただけます。
http://utsuwa-note.com/otashuji_worklist
ご購入について
ご希望の作品がございましたらメールにてご注文ください。
utsuwanote@gmail.com宛に「太田漆器」を表題にしてご連絡ください。
・ご希望の作品名・品番
・お名前、ご住所、お電話番号、PCメールを受信できるメールアドレス
・詳細なオーダー手順は作品リストに掲載しています。
洗朱根来盤8寸(25.5cm)、7寸(20.5cm)、4寸(13cm)の3サイズです。盤とは平たい器のこと、皿や小盆としてお使い下さい。明るめの朱である洗朱(あらいしゅ)は、本朱(濃い朱)に黄味の強い黄口を加えることで発色します。
根来塗(ねごろぬり)は先に説明の通り、和歌山県の根来寺に由来する寺の什器として使われた漆器で、使い込まれたことで上塗りの朱が摺れて、下地の黒が透けた状態のものを言います。今はそれを漆器の装飾技法のひとつとして使う人も多くいます。しかし現代版の根来塗りは作る人によって千差万別で、かなり誇張された塗りもあります。
太田さんの場合、根来と言ってもかなり抑制的な印象です。従来の下地の黒が透ける表現はこの盤では採用しておらず、全体的に朱に薄く黒が滲んだムラ状の色が特徴的です。また盤の縁の幅は、木をのこぎりで切った際の切り痕をそのまま残し、敢えて整えずに不定形を良しとしています。
現代版根来塗りは人為的な古色表現だけに、ややもするとあざとさが先立ちますが、太田さんの根来は、刷毛のムラや木の表情を活かすことで自然体な仕上がりになっています。視覚的に朱と黒を表現した根来よりも、質感や風合いの方を大切にした根来と言えるでしょう。
自己を強調せず、木に依存して根来の風合いを活かす。木地作りから取り組む太田さんだからこそ出来る、木との信頼関係があるように思うのです。
今展の全作品カタログはこちらからご覧いただけます。
http://utsuwa-note.com/otashuji_worklist
ご購入について
ご希望の作品がございましたらメールにてご注文ください。
utsuwanote@gmail.com宛に「太田漆器」を表題にしてご連絡ください。
・ご希望の作品名・品番
・お名前、ご住所、お電話番号、PCメールを受信できるメールアドレス
・詳細なオーダー手順は作品リストに掲載しています。
太田修嗣展 漆の聲 木の息吹
2020年5月23日(土)~31日(日)
ギャラリーうつわノート
オンライン販売会
プロフィール
1949年 愛媛県松山市生まれ
1981年 鎌倉・呂修庵にて塗師の仕事を始める
1983年 村井養作氏に師事 蒔絵および変り塗りを学ぶ
1987年 神奈川県厚木市にて独立
ろくろ・指物・刳物 一貫制作による木漆工房を開く
1994年 愛媛県広田村(現・砥部町)に移転
2020年 現在 同地にて制作
by sora_hikari | 2020-05-26 09:04 | 太田修嗣展2020