2020年 01月 29日
「石黒剛一郎・日高伸治・高木剛 三人展」5日目-2
「石黒剛一郎・日高伸治・高木剛 三人展」を開催中です。
日高伸治 作
青花宝相唐草文壺写
青花唐草文碗写
青花菊唐草文碗写
青花八角合子
鉄絵草花文瓜形壺写
ベトナム陳朝末(14世紀末)から黎朝(15~16世紀)に作られた青花(染付)の壷・碗と鉄絵壷を本歌とする作品です。1400年前後(15世紀初)に中国以外で青花を生産し、海外に輸出した国はベトナムしかありませんでした。(日本・有田の染付は1650年(17世紀)から)
安南手(ベトナムもの)と言うと、染付の碗や合子のイメージが沸きますが、その中でも絞り手と呼ばれる滲んだ呉須が印象深いのではないでしょうか。日高さんはベトナム古陶磁の中で青花(染付)に当初は関心が無かったそうですが、徳川美術館所蔵の「蜻蛉文茶碗」を見て考えが変わったそうです。今回の日高さんの青花は「泣き呉須」が流れつつ踏みとどまり、安南手らしい風合いを再現しています。明瞭な中国青花とはまた違った不完全性に思入れるのは日本らしい感情でしょう。
日頃の日高さんの器を見ると型打ちによる陽刻はあるものの、絵付けのイメージはありませんでした。しかし考えてみれば大学時代(東京芸大)は油画専攻ですから、本来絵は巧みなはずです。今回、安南青花写しでその封印が解かれたのだとしたら、今後の展開が楽しみです。





日高伸治 作
青花宝相唐草文壺写
青花唐草文碗写
青花菊唐草文碗写
青花八角合子
鉄絵草花文瓜形壺写
ベトナム陳朝末(14世紀末)から黎朝(15~16世紀)に作られた青花(染付)の壷・碗と鉄絵壷を本歌とする作品です。1400年前後(15世紀初)に中国以外で青花を生産し、海外に輸出した国はベトナムしかありませんでした。(日本・有田の染付は1650年(17世紀)から)
安南手(ベトナムもの)と言うと、染付の碗や合子のイメージが沸きますが、その中でも絞り手と呼ばれる滲んだ呉須が印象深いのではないでしょうか。日高さんはベトナム古陶磁の中で青花(染付)に当初は関心が無かったそうですが、徳川美術館所蔵の「蜻蛉文茶碗」を見て考えが変わったそうです。今回の日高さんの青花は「泣き呉須」が流れつつ踏みとどまり、安南手らしい風合いを再現しています。明瞭な中国青花とはまた違った不完全性に思入れるのは日本らしい感情でしょう。
日頃の日高さんの器を見ると型打ちによる陽刻はあるものの、絵付けのイメージはありませんでした。しかし考えてみれば大学時代(東京芸大)は油画専攻ですから、本来絵は巧みなはずです。今回、安南青花写しでその封印が解かれたのだとしたら、今後の展開が楽しみです。





石黒剛一郎・日高伸治・高木剛 三人展
中国・安南・朝鮮 古陶磁アンソロジー
2020年 1月25日(土)~2月2日(日)会期中無休
営業時間 11時~18時
最終日は17時迄
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6 地図
石黒剛一郎
1977年 愛知県生まれ
2000年 東京電機大学物質工学修了
2005年 瀬戸窯業高校陶芸科 修了
2008年 瀬戸市にて独立
2020年 現在岐阜県多治見市在住
日高伸治
1972年 愛知県豊田市生まれ
1997年 東京芸大大学院油画修了
2011年 愛知県立窯業高等技術校修了
2011年 岐阜県瑞浪市にて独立
2020 年 現在岡山県備前市在住
高木剛
1978年 鹿児島県生まれ
1998年 山梨県で陶芸を学ぶ
2002年 東京江東区にて制作を始める
2012年 韓国青松白磁窯にて研修
2020年 現在京都市右京区在住
by sora_hikari | 2020-01-29 19:26 | 石黒剛一郎・日高伸治・高木剛展