2020年 01月 28日
「石黒剛一郎・日高伸治・高木剛 三人展」4日目-2
「石黒剛一郎・日高伸治・高木剛 三人展」を開催中です。
高木剛 作
彫刷毛目魚文扁壺
刷毛目祭器
絵刷毛目人参葉文俵壺
彫刷毛目草花文扁壺
堅手壺
彫刷毛目壺
白磁祭器
朝鮮古陶磁に取り組む作家は多く、また多くの骨董ファンを魅了する分野ですから、今更説明するまでもありませんが、所謂日本人の見立てによってその美が発見された要素は着目すべき点です。技巧的にも正調な高麗青磁は鑑賞陶器として明治の頃から蒐集対象となっていたようですが、大正十一年に「白樺」で李朝陶磁が特集されるまでは、稚拙な技巧の李朝は全く価値を認められていませんでした。これを変えたのは、やはり浅川兄弟、そして柳宗悦の力によるものでしょう。いびつ、不完全な造形に作為無き美を見出し、そこに日本的な自然観や仏教観によって意味づけたことが、今の李朝陶磁の確固たる人気に繋がっています。
鹿児島県出身の高木さんが陶芸に興味をもったのは、東京に出て工芸系ギャラリーの仕事に携わったことがきかっけでした。やがて山梨県の陶芸家の元で修業をし、器づくりを始めます。当初は明確に朝鮮陶磁を意識はしていなかったそうですが、2012年に京都の川口美術の川口さんによる推薦で韓国白磁が焼かれた青松(チョンソン)で研修に参加したことで、より強く朝鮮古陶磁に魅せられるきっかけになりました。
今展では粉青と呼ばれる化粧ものに細工をした扁壷や祭器が並んでいます。本歌となる骨董は存在しますが、高木さんの場合、それを忠実になぞるのではなくサイズや使い勝手をアレンジして日常に落とし込んでいるのが特徴です。李朝期の器がもつ寂寥とした情緒性を如何に実用器に写し取れているか。そこを今展でご覧頂きたいと思います。







高木剛 作
彫刷毛目魚文扁壺
刷毛目祭器
絵刷毛目人参葉文俵壺
彫刷毛目草花文扁壺
堅手壺
彫刷毛目壺
白磁祭器
朝鮮古陶磁に取り組む作家は多く、また多くの骨董ファンを魅了する分野ですから、今更説明するまでもありませんが、所謂日本人の見立てによってその美が発見された要素は着目すべき点です。技巧的にも正調な高麗青磁は鑑賞陶器として明治の頃から蒐集対象となっていたようですが、大正十一年に「白樺」で李朝陶磁が特集されるまでは、稚拙な技巧の李朝は全く価値を認められていませんでした。これを変えたのは、やはり浅川兄弟、そして柳宗悦の力によるものでしょう。いびつ、不完全な造形に作為無き美を見出し、そこに日本的な自然観や仏教観によって意味づけたことが、今の李朝陶磁の確固たる人気に繋がっています。
鹿児島県出身の高木さんが陶芸に興味をもったのは、東京に出て工芸系ギャラリーの仕事に携わったことがきかっけでした。やがて山梨県の陶芸家の元で修業をし、器づくりを始めます。当初は明確に朝鮮陶磁を意識はしていなかったそうですが、2012年に京都の川口美術の川口さんによる推薦で韓国白磁が焼かれた青松(チョンソン)で研修に参加したことで、より強く朝鮮古陶磁に魅せられるきっかけになりました。
今展では粉青と呼ばれる化粧ものに細工をした扁壷や祭器が並んでいます。本歌となる骨董は存在しますが、高木さんの場合、それを忠実になぞるのではなくサイズや使い勝手をアレンジして日常に落とし込んでいるのが特徴です。李朝期の器がもつ寂寥とした情緒性を如何に実用器に写し取れているか。そこを今展でご覧頂きたいと思います。







石黒剛一郎・日高伸治・高木剛 三人展
中国・安南・朝鮮 古陶磁アンソロジー
2020年 1月25日(土)~2月2日(日)会期中無休
営業時間 11時~18時
最終日は17時迄
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6 地図
石黒剛一郎
1977年 愛知県生まれ
2000年 東京電機大学物質工学修了
2005年 瀬戸窯業高校陶芸科 修了
2008年 瀬戸市にて独立
2020年 現在岐阜県多治見市在住
日高伸治
1972年 愛知県豊田市生まれ
1997年 東京芸大大学院油画修了
2011年 愛知県立窯業高等技術校修了
2011年 岐阜県瑞浪市にて独立
2020 年 現在岡山県備前市在住
高木剛
1978年 鹿児島県生まれ
1998年 山梨県で陶芸を学ぶ
2002年 東京江東区でにて制作を始める
2012年 韓国青松白磁窯にて研修
2020年 現在京都市右京区在住
by sora_hikari | 2020-01-28 18:00 | 石黒剛一郎・日高伸治・高木剛展