2020年 01月 28日
「石黒剛一郎・日高伸治・高木剛 三人展」4日目
「石黒剛一郎・日高伸治・高木剛 三人展」の4日目。
日高伸治 作
白磁刻花蓮弁文瓜形水注写
白釉褐彩唐草文壺写
灰釉猪頭壺写
白磁蓋付鉢写
白磁蝦飾水注写
白磁蓮弁文器台写
白磁蓮弁文壺写
白磁刻花蓮弁文瓜形水注写
ベトナムの古い陶磁器を写した作品8選。漢代並行期、李朝、陣朝の白磁を中心にしたものです。ベトナムは政治的にも文化的にも中国の影響を大きく受けた地域ですが、李朝期以降、ベトナム独自の陶磁器文化が育成されました。日本で一般的に安南手(ベトナム写)は染付が多いのに対して、それ以前の時代を捉えた日高さんの今回の作品は、また別のベトナム古陶磁の魅力に気づいて頂けるのではないでしょうか。
日高さんは元々、大学で油画を学んだ後にゲーム業界で制作に携わってきた経歴を持っています。40歳前になって陶芸の道を選び現在に至りますが、日頃は東南アジア陶磁に着想を得た日常的な食器をはじめ、いわば生活工芸の領域での活動を主にしています。
今展にあたって、あらためてベトナム古陶磁を忠実に捉えるために、東南アジア陶磁1300点を有する町田市博物館の協力を得て、実物を見せてもらい、寸法や重さも計測した上で製作に取り組んでいます。それゆえに本歌に迫る再現性の高い「写し」をご覧いただけます。
さてでは何故ベトナム古陶磁なのか。今回は学術的な視点からの「写し」の意味もありますが、それ以上に存在の魅力にあるでしょう。白磁は全般的に硬質で薄造りですが、釉調は人肌のように柔らかく、精選され過ぎない白の濁りに哀愁を感じます。正調な中国の青磁や白磁に比べ、成り切れない人間的な情緒性こそ、日高さんが今回没頭した理由のように思います。
どうぞ実物を手に取ってその肌合いをお確かめください。








日高伸治 作
白磁刻花蓮弁文瓜形水注写
白釉褐彩唐草文壺写
灰釉猪頭壺写
白磁蓋付鉢写
白磁蝦飾水注写
白磁蓮弁文器台写
白磁蓮弁文壺写
白磁刻花蓮弁文瓜形水注写
ベトナムの古い陶磁器を写した作品8選。漢代並行期、李朝、陣朝の白磁を中心にしたものです。ベトナムは政治的にも文化的にも中国の影響を大きく受けた地域ですが、李朝期以降、ベトナム独自の陶磁器文化が育成されました。日本で一般的に安南手(ベトナム写)は染付が多いのに対して、それ以前の時代を捉えた日高さんの今回の作品は、また別のベトナム古陶磁の魅力に気づいて頂けるのではないでしょうか。
日高さんは元々、大学で油画を学んだ後にゲーム業界で制作に携わってきた経歴を持っています。40歳前になって陶芸の道を選び現在に至りますが、日頃は東南アジア陶磁に着想を得た日常的な食器をはじめ、いわば生活工芸の領域での活動を主にしています。
今展にあたって、あらためてベトナム古陶磁を忠実に捉えるために、東南アジア陶磁1300点を有する町田市博物館の協力を得て、実物を見せてもらい、寸法や重さも計測した上で製作に取り組んでいます。それゆえに本歌に迫る再現性の高い「写し」をご覧いただけます。
さてでは何故ベトナム古陶磁なのか。今回は学術的な視点からの「写し」の意味もありますが、それ以上に存在の魅力にあるでしょう。白磁は全般的に硬質で薄造りですが、釉調は人肌のように柔らかく、精選され過ぎない白の濁りに哀愁を感じます。正調な中国の青磁や白磁に比べ、成り切れない人間的な情緒性こそ、日高さんが今回没頭した理由のように思います。
どうぞ実物を手に取ってその肌合いをお確かめください。








石黒剛一郎・日高伸治・高木剛 三人展
中国・安南・朝鮮 古陶磁アンソロジー
2020年 1月25日(土)~2月2日(日)会期中無休
営業時間 11時~18時
最終日は17時迄
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6 地図
石黒剛一郎
1977年 愛知県生まれ
2000年 東京電機大学物質工学修了
2005年 瀬戸窯業高校陶芸科 修了
2008年 瀬戸市にて独立
2020年 現在岐阜県多治見市在住
日高伸治
1972年 愛知県豊田市生まれ
1997年 東京芸大大学院油画修了
2011年 愛知県立窯業高等技術校修了
2011年 岐阜県瑞浪市にて独立
2020 年 現在岡山県備前市在住
高木剛
1978年 鹿児島県生まれ
1998年 山梨県で陶芸を学ぶ
2002年 東京江東区でにて制作を始める
2012年 韓国青松白磁窯にて研修
2020年 現在京都市右京区在住
by sora_hikari | 2020-01-28 12:09 | 石黒剛一郎・日高伸治・高木剛展